BPは3月22日、合計80億ドルに及ぶ自社株買いを実施すると発表した。
BPは2012年10月に露石油最大手 Rosneftに、BPとロシアの投資家グループAlfa-Access-Renova(AAR)の合弁のロシアの石油会社TNK-BPの持株(50%)を売却する契約を締結し、本年3月21日に取引を完了した。
BPは2003年に80億ドルを出してTNK-BPを設立したが、現在までの10年で合計190億ドルの配当を受領している。
今回の売却で、BPはRosneft株の18.5%と現金124.8億ドル(BPが2012/12に受領したTNK-BPの配当7.1億ドルを含む)を受領した。
TNK-BP持株の対価として現金166.5億ドルとRosneft株12.84%
別途、ロシア政府(OFSC ROSNEFTEGAZ)からRosneft株5.66%を48.7億ドルで購入。
2012/12に受領のTNK-BPの配当 7.1億ドル
差引合計 Rosneft株の18.5%と現金124.8億ドルBPは既に取得している分を含め、Rosneftへの出資比率は19.75%となる。
2012/10/24 ロシアのRosneft、TNK-BPを買収
自社株買いは12~18か月をかけて実施される予定で、購入した自社株は消却される。
BPはTNK-BP持株の売却代金の残り44.8億ドルについては借入金返済に使用する。
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BPは2012年11月15日、2010年4月のルイジアナ州で掘削中の海洋掘削プラットフォームDeepwater Horizon rig での爆発事故に関して、司法省によるすべての刑事訴訟で和解したと発表した。合わせて米証券取引委員会(SEC)とも和解した。
この和解で搊失額は 419.5億ドルとなる。
残る民事訴訟にはいろいろあるが、Clean Water Actによる連邦政府との民事訴訟が大きく、流出量が300万バレルとしても、過失無しの場合で罰金は33億ドル、重大な過失があるとされれば、129億ドルとなる。(500万バレルの場合、55億ドルと215億ドル)
2012/11/17 BP、Deepwater Horizon事故に関する米政府の全ての刑事訴訟で和解
BPは流出事故費用をまかなうため、また、BPの強みと成長機会を生かすため、2010年から2013年の間で380億ドルの資産売却を目標としている。
2010年以降の資産売却は2012年末で378億ドルに達している。(
過去の売却実績)
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