Lanxessは3月4日、グリーンタイヤ(省燃費型高性能タイヤ)の需要増大に対応するため、ブラジル Triunfo工場(Rio Grande do Sul
州)の乳化重合法SBR(e-SBR)プラントを溶液重合法(s-SBR)に 転換すると発表した。
能力は現在と同じ年産11万トンで、2014年末にスタートする。投資額は8千万ユーロ。
e-SBRについてはDuque de Caxias工場(Rio de Janeiro 州)で引き続き生産し、ブラジル市場に供給する。
Lanxess は2007年にブラジルのBraskem とUnipar などからブラジルの合成ゴムメーカー Petroflex の株式の70%を購入、2008年に残りの株式についてTOBを行い、100%子会社化した。
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EUのタイヤの「ラベリング(表示)制度」導入や燃費規制で、グリーンタイヤの需要が増えている。
Lanxessではグリーンタイヤ用の高機能ゴムの需要は2017年まで年率10%程度伸びると予想しており、ブラジルでもタイヤのラべリング制度が2016年下期に始まる予定であることから、既存プラントの転換を決めた。
日本の各社も s-SBRプラントを新設している。
2010/12/27 溶液重合法SBRの増設相次ぐ
タイヤラベリング制度で省燃費のため「転がり抵抗」と「ウェットグリップ」が問題とされるが、Lanxessによれば、Nd-PBRはこれに加え、需要家の求める耐久性でs-SBRを上回る。
Lanxessは各地でs-SBRや同じく高機能のネオジウム触媒ポリプタジエンゴム (Nd-PBR)の増設を行い、シンガポールでは年産14万トンのNd-PBRプラントを新設中である。今回、更にs-SBRを11万トン追加することとなる。
2011/6/6 Lanxess、シンガポールでポリブタジエンゴムを生産
同社は現在、ドイツ(Dormagen)、ブラジル(Cabo)、フランス(Port Jerome)、米国(テキサス州Orange)の工場でNd-PBRを製造している。
同社は2010年3月に、上記の4拠点で2012年第1 四半期までに年間計5
万トン(うちテキサスで2万トン)の追加増産を発表した。
同時にSSBRでの手直し増強を行っている。
NKNK(Nizhnekamskneftekhim) はロシアの化学会社
Sythos S.A.はポーランドの化学会社
KKPCは韓国のKumho Petrochemical(錦湖石化)の略称
SIBUR Group はGAZPROMが100%出資するロシア最大の垂直統合石油化学会社
Polimeri EuropaはENI 100%
Karbochem (Pty) Ltd は南アの合成ゴムメーカー
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