安倍首相は3月15日、首相官邸で記者会見し、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉に参加すると正式に表明した。
「交渉参加で経済全体にはプラス効果になる」とする一方で「センシティブ品目への特別な配慮などを得るため、あらゆる努力で悪影響を最小限にとどめる」と強調し、農林水産分野で関税撤廃の例外の獲得をめざすとともに、「攻めの農業政策で輸出を拡大し、成長産業にする」と語った。
TPP担当相の兼務が決まった甘利経済財政・再生相は記者会見で「農林水産物の減少額をできるだけ極小化していく手腕が求められる」と表明した。
参考 2011/11/16 環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交渉
2010/11/10 TPP参加と農業問題
政府は同日、TPP(11か国)に参加した場合の経済全体及び農林水産物生産に与える影響の統一試算を発表した。
試算の仮定
関税撤廃の効果のみ(非関税措置の削減やサービス・投資の自由化を含まず)
関税は全て即時撤廃
追加的対策を計算に入れない
試算結果
農林水産物の影響
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/dai5/siryou3.pdf
試算の前提:
輸入品と競合する国産品、競合しない国産品に二分
競合品(安価な輸入品に置き換わる): 生産減少額=国産品価格 x 生産量
非競合品(値下がり): 生産減少額=価格低下分 x 生産量
試算対象は関税率10%以上、国内生産額10億円以上の33品目
主要製品への影響
4) 牛乳・乳製品1) コメ
2)豚肉
3)牛肉
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