Kodak、2事業売却で合意

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経営危機に陥っていたEastman Kodakは2012年1月19日、ニューヨークの連邦地裁に米連邦破産法 Chapter 11(民事再生法)を申請したと発表した。米国以外の事業は対象外。米国でも事業は継続する。

負債総額は6,751百万ドル。つなぎ資金(debtor-in-possession credit)としてCitigroupから18か月期限で950百万ドルの融資を受けた。

同社では、Chapter 11申請は、米国内外における手元流動性の強化、非戦略的知的財産の収益化、過去の経緯にかかわる債務の整理、最も価値のある事業分野への集中を目的とするとしている。

2012/1/23 Eastman Kodak、米連邦破産法11条申請 

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ブラザー工業は本年4月15日、Eastman Kodak が所有するDocument Imaging事業買収のための資産譲渡契約を締結したと発表した。
Document Imaging事業は、ハイエンドのドキュメントスキャナー、スキャナー用ソフトウェア、テクニカルサービスなどの事業をグローバルに展開している。

破産裁判所による承認を得て、破産裁判所管轄下で公開入札が実施され、最終的な買収者が決まるが、ブラザーの場合、負債67百万ドルを含め210百万米ドルでの買収となる。

ブラザーは2012年7月、企業向けスキャナー事業に本格参入し、無線LANでネットワーク上のクラウドサービスと連携できる製品などをそろえた。同社ではスキャナー事業の成長の余地は大きいとみている。


しかし、Eastman Kodakは4月29
日、消費者向けの写真フィルムや店頭の現像機を扱う
Personalized Imaging事業とスキャナーの販売や書類を電子的に整理するソフトを扱うDocument Imaging事業の2事業を650百万ドルで売却すると発表した。

売却先は、Kodakの最大の債権者である英国の退職年金ファンドのU.K. Kodak Pension Planで、主に英国に在住するKodakの退職者や現従業員を対象にした年金を運営しており、加入者は約1万5000人。
同ファンドは2事業の対価として650百万ドルを支払うとともに、Kodakに対する約28億ドルの支払い要求を放棄する。

請求権放棄分はファンドの赤字となる。
今後10年から15年、2事業からの収益で補填していくこととなる。

破産裁判所の承認を経て売却が完了するが、非中核事業の売却と負債の削減より、Kodakは米連邦破産法の管理下からの脱却に大きく前進 する。

Kodakは高速印刷機や商業印刷など法人向けのCommercial Imaging 事業に経営資源を集中させる。


KodakはDocument Imaging事業はブラザー工業に売却することで合意していたが、2事業まとめた売却案を優先し、ブラザーとの合意は撤回する。

ブラザー工業では、「残念だが、英ファンドが提示した2事業買収という条件を上回る提案は難しい」としている。



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