Dow Chemical と Saudi Aramco がJubail
Industrial Cityにワールドクラスの統合石化コンプレックスを建設するため設立したSadara Chemical Company
は6月17日、世界の輸出信用機構や商業銀行、サウディ公的投資基金との間で総額約105億ドルの協調融資契約を締結したと発表した。
これには2012年9月に米国のEx-Im
Bankが承認した過去最大の49億75百万ドルの直接融資を含む。
輸出信用機構としては、他に、フランスのCOFACE、ドイツのEuler Hermes、スペインのFIEM、韓国のK-Exim とK-sure、英国のUK
Export Financeが含まれている。
銀行団は三井住友銀行など邦銀勢のほか、英HSBCやドイツ銀行、米大手銀、中東各国の銀行、Export
Development Bank Canada、Islamic Development Bank、Saudi Public Investment Fund などで構成される。
融資期間は2025年6月まで。
利率は当初はLIBOR + 1.25%、建設完了後の最初の5年は+1.55%、その後は +1.85% と報道されている。
Sadaraは本年4月には20億ドルのイスラム債(Sukuk)を発行しており、融資総額は125億ドルとなった。
Sadaraはイスラム債の発行を決めたが、当初発行予定の14億ドルに対し2.6倍の応募が殺到、最終的に20億ドルを発行した。
期間は16年で、6カ月物SAIBOR+95 basis points 相当の金利を支払う。(単なる金利支払とは異なる形態をとる)
総投資額は約200億ドル (現在の予算は193億ドル)で、借入は65%と想定しており、これで資金計画がまとまった。
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DowとSaudi Aramcoは2011年7月25日、両社の取締役会が、サウジのJubail Industrial Cityにワールドクラスの統合石化コンプレックスを建設するJVの設立を承認したと発表した。
JVの名称は "Sadara Chemical Company"(Forefront Chemical Companyの意味)で、一部を公募し(2014年初めを予定)、残りを両社が均等出資する。(Dowは一部を技術供与などの形で出資する)
両社は2011年10月8日、Sadara ChemicalについてのJoint Venture Shareholders' Agreementに調印、11月28日にJV設立を発表した。
総投資額は200億ドルと見込み、自己資本で35%、輸出信用機関や金融機関からの借入金で65%を賄う。
エタンからのエチレンのほか、ポリウレタン(イソシアネート、ポリエチレンポリオール)、酸化プロピレン、プロピレングリコール、エラストマー、LLDPE、LDPE、グリコールエーテル、アミンなど、合計26基のプラントを建設する。
2011/7/26 DowとSaudi Aramco、石油化学JV設立を最終決定
DowはサウディでのSadara計画と、米国での安価なシェールガスを原料とする石化計画の二正面作戦をとる。
2011/4/26 ダウ、エチレンとプロピレンの拡張計画を発表
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