Michelin とインドネシアのChandra Asri は6月17日、インドネシアに合成ゴム製造JVを設立する契約に調印した。
設立するJV(名称未定)はMichelin が55%、Chandra Asriの100%子会社のPT Petrokimia Butadiene Indonesia (PBI)が45%出資する。
投資額は435百万ドルで、工場建設は2015年初めに開始、2017年初めのスタートアップを目指す。
生産品目は明らかにしていないが、Michelin は、新興国での自動車産業の高成長とグローバルな高機能タイヤ(安全で長持ちし、燃料効率がよい)への傾向で、より技術的な合成ゴムの需要が増えているとしており、溶液重合SBRなどではないかと思われる。
Petrokimia Butadiene はインドネシア初のブタジエン工場をジャワ島西部
Cilegon のChandraのコンプレックスに隣接して建設
している。
能力は年産10万トンで、本年7月の商業生産開始を目指している。
原料のC4はChandraのナフサクラッカー(エチレン 60万トン)から供給を受ける。
2011/6/8 Chandra Asri の増設計画
Michelin はアジア市場でのタイヤ生産を増やすことを計画している。
インドネシアではタイヤメーカーのPT Gajah Tunggalに10%出資しており、乗用車用タイヤの製造に焦点を当てた協力協定を2004年に締結している。
ーーー
Chandra Asri は当初、Barito groupが75%、日本インドネシア石油化学投資(丸紅 85%、昭和電工 10%、TEC 5%)が25%出資して設立され、1995年に生産を開始したが、2005年に日本側は撤退した。
2006/4/26 インドネシアのエチレン計画への日本企業の参加-1
その後、株主が次々に代わった。
PT Chandra Asriは、2007年に豊田通商からスチレンモノマー製造・販売の PT.Styrindo Mono Indonesia を買収し、2011年1月1日付でPPメーカーの PT Tri Polyta Indonesiaを統合し、新社名PT. Chandra Asri Petrochemical Tbk.として上場した。
タイのSiam Cement Group は2011年9月、Chandra Asriの株式30%を取得、経営に参画した。
シンガポールのTemasekから23%、Baritoから残り7%を買収した。
Barito Pacific 59.35% 当初の株主 Temasek Holdings ー シンガポールの政府系投資機関 Siam Cement Group 30.06% Marigold Resources 5.52% 一般株主 5.07% (上場)
現在の同社の能力は以下の通り。
能力
千トン系列 スタート 技術 ナフサクラッカー 1 1995 Lummus Ethylene 600 Propylene 320 Crude C4 220 Py-gas 280 LLDPE 200 1 1995 Union Carbide HDPE 120 1 1995 昭和電工 PP
(旧Tri Polyta )480 2 1992 Union Carbide 1 1995 SM
(Styrindo Mono)340 1 1992 Lummus 1 1999 Butadien
(Petrokimia Butadiene )100 1 2013
コメントする