Dow Chemical は7月25日、第2四半期の実績を発表した。
前年比減収だが、EBITDA (金利・税・償却前利益)は特にPerformance Plasticsが貢献し、前年比で1.7倍の増益となった。
Dow Chemical も収益の拡大のため、事業構造を分析し、低成長事業を処分し、高成長事業を拡大している。
本年3月には、昨年12月の投資家フォーラムで説明したポートフォリオマネジメントの推進案(今後 24か月で非中核事業資産を10億ドル売却)を更に推し進め、1年半で15億ドル以上の資産を売却すると発表 した。
売りに出す事業は、
PP
Licensing and Catalysts 部門
Plastics Additives 部門を挙げた。
今回、Agriculture
Sciencesのなかの殺菌剤事業も売りに出していることを明らかにした。
2013/3/19 Dow Chemical、非中核事業の資産売却を促進
同社は第2四半期決算の説明会で、各事業の分析をしているが、判断材料としては、①市場の成長性と②EBITDA率 を見ている。
有望なのは以下の3事業。
Performance Plastics 年間売上高 144億ドル
包装などの市場は1000億ドル以上
新興国での消費増大で今後の伸びが大きい
原料からのValue chainの収益性Agricultural Sciences 年間売上高68億ドル
グローバルでの人口増
耕地と水の減少で農業科学品の需要増Electronic & Functional Materials 年間売上高 45億ドル
需要はますます増大
Dowは主要なセクターで1位か2位を占める。
残りの2事業、Coatings & Infrastructure Solutions と Performance Materials については3つのグループに分かれる。
これについて、Andrew Liveris CEOは以下のように述べた。
Water & Process Solution やSpecialty Chemicals は既に高収益で、かつ伸びつつある。
Acrylics/Dow Coatings business やPolyurethanes franchise は業績はまだ期待以下だが、改善の兆しが見られる。
サウジのSadara計画やプロパン脱水素計画、グローバルな建築市場、コーティング市場のの伸びの恩恵も受ける。これに対し、エポキシ、欧州の建築資材(Building & Construction)、コモディティの塩素誘導品(クロロフォルム、メチルクロライドほか)などは期待以下であり、JVや売却などを含むあらゆる可能性を検討する必要がある。
さきに売りに出した事業(PP Licensing and Catalysts 部門、Plastics Additives 部門、殺菌剤事業 )の売上高は年間15億ドルで、今回、売却またはJV化候補として名指しされた3事業の売上高は60億ドルに達する。
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