エーザイは7月19日、連結子会社のエーザイ生科研の同社持株(70%)全株を譲渡する契約をローソンとの間で締結した と発表した。
エーザイ生科研は、中嶋農法を確立した中嶋常允氏が1967年に設立した㈱生科研を母体とし、土壌用肥料等の製造・販売、土壌・作物分析、土壌改良剤・ミネラル剤・作物栄養剤の研究開発、製造及び販売を行っている。
「中嶋農法」は土壌診断に基づく健全な土づくりの技術と、作物の健全な生育を維持するための生育コントロール技術 により、土壌の栄養バランス(ミネラルバランス)や作物の生育状態に対して適切な栄養を供給する栽培農法。
1972年にエーザイと取引・共同研究を開始し、1990年にエーザイ生科研と改称した。「中島農法」の商標や肥料の特許を保有する。
ローソンは関東甲信越地区の店舗で2012年4月から「中嶋農法」認定の「ローソンセレクトカット野菜」を販売している。
同社は2010年に農業生産法人「ローソンファーム千葉」を設立、現在は全国に9カ所の農場を持つが、今年度中に20カ所にする計画で、ここに中嶋農法を順次導入し、「安心・安全でミネラル豊富な」付加価値の高い野菜や果物の提供を拡大する。
合わせて、ローソングループと取引のある全国の契約農家にも「中嶋農法」を紹介し広める。
エーザイは、医薬品を中心とした事業に経営資源を更に集中する。
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中嶋農法は創始者の中嶋常允氏が長年の研究によりたどりついた2つの基本技術、①土壌診断に基づく健全な土づくりの技術 、②作物の健全な生育を維持する為の生育コントロール技術から成り立つ。
まず精密な土壌分析を行い、 これにより作物に必要な多量要素から微量要素までの土壌養分を把握してバランスをとり、 この処方箋による施肥を行うことで、作物は理想的な栄養吸収を行い健全に育 つ。気象条件や栄養条件によって、体内の栄養バランスが崩れ、徒長や花芽分化の遅れ、品質の低下等が発生するが、常に生育状況を観察し、 葉面散布剤等を用いて、栄養バランスを調整し、正常な生育状態に戻す。
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