SABIC子会社のUnited Jubail Petrochemical Company はこのたび、SABICのCarbon Dioxide Utilization Project 実施のため、Linde Groupとの間で世界最大のCO2精製・液化プラント建設のための設計・購買・建設契約を締結した。
プラントは同社のエチレングリコールプラントから出る二酸化炭素
日量1,500トンを圧縮、精製する。
精製した二酸化炭素(ガス)はSABIC子会社3社にパイプで送り、新法のメタノール、尿素の原料に使用する。
プラントでは又、食品グレードの液体二酸化炭素 日量200トンの生産が可能で、トラックで飲料、食品会社に供給される。
United Jubail Petrochemical Companyの概要は以下の通り。
LOCATION Al-Jubail PARTNERSHIP SABIC (75%), Pension Fund (15%), General Organization of Social Insurance (10%) FEEDSTOCKS Ethane PRODUCTS
能力:千トン
Ethylene
1,000
linear alpha olefins
150
HDPE 400
EG
1,200
50% ownership in a 800,000 mt/y HDPE/LDPE of PETROKEMYA
SABICでは、原料のハイドロカーボン、その他の原料とエネルギー(ハイドロカーボン)を使って、化学品、メタル、肥料、ポリマーを生産するが、生産の過程で大量のCO2(温室効果ガス)を発生させている。
今後、生産を更に増やすに当たり、環境問題も解決したいとの問題意識から、Carbon Dioxide Utilization Project を検討した。
2012年5月の説明会 Industrial look ahead for CO2 utilization
構想は以下の通り。
当面の計画は下記の通りで、回収したCO2(及びN2、H2)を原料に、メタノールと尿素を生産する。
SABICでは現在、貴重なH2も無駄にしている。
将来はオレフィンの生産はCO2原料にドラスチックに移行する可能性があるとしている。
・CO2からオレフィン
・メタノール経由でオレフィン
・Syngas経由でオレフィン
現在のオレフィン製造コストは環境コストを考慮していないが、これを勘案すると、CO2を原料とするのは経済的にも有利となるとしている。
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日本では三井化学が2008年にCO2からのメタノール合成プロセスの実証パイロットプラントを建設、2009年から稼働させている。
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