環境保護部はこのたび、2012年の31省・自治区・直轄市および新疆生産建設兵団における主要汚染物質の総合的排出削減量の審査の結果を発表した。
それによると、中央企業(中央政府直属の国有企業)8社のうち、華為集団(発電)、大唐集団(発電)、華電集団(発電)、国電集団 (発電)、中国電力投資集団(発電)、神華集団 (石炭を中心とするコングロマリット)の6社が同年の排出削減目標を達成し、審査に合格したが、中国石油天然気(CNPC、子会社はPetroChina)とSinopecは目標に達しなかった項目があり、審査に不合格となった。
両社の実績は以下の通りで、2012年目標に達しなかったのは各1項目だけだが、12次5カ年計画目標に対しては両社とも大きく未達となっており、特にNOxについては両社とも逆に増加となっている。
汚染物質排出削減の達成量はスケジュール的にみて大きく後れており、全国各地のペースにも大きく後れを取っている。
CODの排出量 | アンモニア性窒素 | 二酸化硫黄(SO2) | NOx | ||
2012年 実績 |
CNPC |
0.08%減 目標 0.6%減 |
1.33%の減 | 1.62%減 | 3.26%増 |
Sinopec | 2.62%減 | 1.91%減 | 3.90%減 |
1.28%増 目標 ゼロ排出 |
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12次5カ年計画目標 | 10%減 | 8%減 | 10%減 | 8%減 | |
2012年末 累計 |
CNPC | 0.53%減 | 0.04%減 | 4.31%減 | 8.27%増 |
Sinopec | 2.3%減 | 2.1%減 | 6.0%減 | 2.52%増 |
両社の場合、汚染物質排出削減プロジェクトにおける措置の著しい後れ、汚染対策プロジェクトの技術の後れと運営効果の低さ、環境の管理水準のばらつき、の3つが問題とされた。
規定により、審査結果発表の日から、CNPCとSinopecの2つのグループ会社に対し、石油製品のグレードアップと省エネ・汚染物質排出削減の両分野でのプロジェクトを除き、精製設備の新設・改造・拡張プロジェクトの環境評価に対する審査認可を一時的に停止することが決定された。
影響が出るのは準備中または環境影響評価の文書を提出した立案中のプロジェクトの一部に限られ、稼働中及び建設中のプロジェクトには影響しない。
停止を解除する時期は、2013年上半期の総合的排出削減量の審査、および汚染物質排出削減の責任と目標を明確に定めた目標責任書の履行状況を踏まえて確定する。
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