資源エネルギー庁はこのたび、福島原発の汚染水対策事業の事業者が決定したと発表した。
9 月11 日から10 月1 日(当初は9月24日)までの期間で募集していたもので、補助金の上限は下記の通り。
凍土方式遮水壁大規模整備実証事業 13,594,352千円
高性能多核種除去設備整備実証事業 6,973,726千円
応募は前者に1件、後者に14件あったが、審査の結果、下記の通り決まった。
凍土方式遮水壁大規模実証事業 鹿島建設と東京電力(共同提案)
高性能多核種除去設備整備実証事業 東芝、日立GEニュークリア・エナジー、東京電力(共同提案)
凍土方式遮水壁は元々、鹿島が提案していたもの。
高性能多核種除去設備については、既に設置され稼働を始めたALPS(日量250トンx 3基)を製造した東芝と、日立が組んだもの。
報道によると、配管や電気系統など浄化以外の工程は共通で、放射性物質を除去する工程だけを東芝方式と日立方式に分岐させて、それぞれ1日当たり250トンずつを浄化する仕組み。どちらかで効率が落ちたり、不具合が出たりしても、相互に補完できる利点がある
とされる。
2013/9/7 福島原発 汚染水対策
別途、経産省は9月20日、国内外から汚染水対策に関する技術提案を募集した。
9月10日に開催された第1回廃炉・汚染水対策関係閣僚等会議において、汚染水問題への具体的な対応を図るため、国内外の叡智を結集するためのチームを立ち上げ、広く対応策を募集し、寄せられた対応策について「汚染水処理対策委員会」を中心に精査していくことを決定した。
汚染水問題への対応として、以下の6分野について技術提案を募集する。
1. 汚染水貯留
2. 汚染水処理
3. 港湾内の海水の浄化
4. 建屋内の汚染水管理
5. 地下水流入抑制の敷地管理
6. 地下水等の挙動把握
募集期間は、9月20日~10月23日となっている。
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