中国では11月11日は「光棍節」(独身者の日)と呼ばれる。
中国では、独身者のことを「光棍」(枝葉を持たない木→妻子を持たない独身者)と呼ぶが、「1」が4つ並んだこの日がシングルデーとされた。
中国では、18歳から34歳までの独身者は約1億8千万人で、近年中国でも晩婚化や「剰女・剰男」(結婚していない男女)という言葉が流行するほど独身者数の増加が目立つという。また、「剰女・剰男」には高学歴、高収入が多いという傾向もあるという。
アリババ傘下のB2C(企業と個人の取引)のオンラインショップ「天猫(Tmall)」は
2009年、「独身の日」をテーマにした大規模セールを始めた。
これが大反響を呼び、現在は同じくアリババ傘下のCtoC(消費者と消費者との間の取引を仲介するサイト)のタオバオ(淘宝網)など多くのオンラインショップが大規模な販売促進キャンペーンを実施している。
アリババの報告によると、今年、傘下のサイトを訪れた顧客数は4億200万人で、これは同国成人人口の3分の1以上に相当する。今では既婚者も含めたあらゆる消費者層にとって1年で最大のネット通販の日となっている。
アリババ傘下の天猫(Tモール)と淘宝網(タオバオ)を合わせた11日の販売額は351億9000万元(約57億8000万ドル)で、昨年の191億元(約31億ドル)を大きく上回った。午前0時のセール開始からわずか6分ほどで10億元を突破した。
天猫の責任者は、「ハイアールなどの300以上のブランドのオフラインの3万店舗が、天猫の激安セールに参加する。これらの店舗は全国300余りの都市、1000余りの県を網羅しており、全国の市・県の約半数を占める」としている。
国内宅配大手4社(申通、円通、韻達、中通)が11日に受理した宅配便の件数はいずれも1千万件を超え、過去最高を更新した。
アリババ・グループの馬雲(ジャック・マー)会長は、「中国経済モデルチェンジの一つのシグナルだ。新たなビジネスモデルと伝統的なビジネスモデルとの戦いだ。製造メーカー・貿易会社は、情勢が変化しつつあり、新経済が始まる時期が到来したことに気づくだろう」と指摘した。
馬会長は、「未来のEC事業は中国において、1000万規模の優良な中小企業を生み、世界10億人の消費者にサービスを提供する能力をつけるだろう」と述べた。
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