三菱ケミカルHD、来年4月にヘルスケア新事業会社を設立

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三菱ケミカルホールディングスの小林喜光社長は12月12日に開いた事業説明会の中で、新たにヘルスケア事業の新会社を立ち上げ、三菱化学、田辺三菱製薬、三菱樹脂、三菱レイヨンに続く、5番目の基幹事業会社として展開していく構想を明らかにした。


新社は傘下の三菱化学メディエンス、APIコーポレーション、健康ライフコンパス、クリオカプスの4社を統合して2014年4月1日付で発足の予定。

主な事業内容は、
・臨床検査、診断薬・機器(三菱化学メディエンス)、
・医薬原薬・中間体製造受託(APIコーポレーション)、
・簡易血液検査などのトータルヘルスケア事業(健康ライフコンパス)、
・ハードゼラチンカプセルなどカプセルの製造・販売(クリオカプス)と、
医療・健康情報サービスから医療機器、製品までヘルスケアに関するソリューション全般に及ぶ。4社合わせた2013年度売上高は約1,200億円。

三菱化学メディエンスは2007年に三菱化学ビーシーエル(旧 三菱油化ビーシーエル)・三菱化学ヤトロン・三菱化学安全科学研究所の3社の事業を統合した。

APIコーポレーション(旧称 吉富ファインケミカル)は、三菱化学の医薬原体事業及びファインケミカル事業の一部を承継した。

三菱ケミカルホールディングスは2012年12月、医薬品カプセル製造で世界シェア2位の奈良のクオリカプス(Qualicaps)の 全株を取得し、子会社化するための株式売買契約をカーライル・グループとの間で締結したと発表した。
    2012/12/26 三菱ケミカルホールディングス、クオリカプスを買収

社名や従業員数などの詳細は今後、詰めていく。


三菱ケミカルHDは、グループ企業に医薬専門の田辺三菱製薬をはじめ、食品添加物の三菱化学フーズとMRCポリサッカライド、三菱レイヨンの人工炭酸泉、大陽日酸(酸素吸入器)などを持つだけに幅広いシナジーが期待できる。

   三菱ケミカルは9月26日、大陽日酸と資本業務提携契約を締結した。
   合併前の太陽東洋酸素に34.85%出資していたが、大陽日酸となった後、15.12%出資していた。
   これを27%に増やした。


三菱ケミカルHDの小林社長は「ヘルスケア事業は総じて付加価値が高い。医療情報を中心に独自性のあるビジネスモデルを追求していきたい。売上高は現在は1,200億円程度だが、すぐに5000億円規模になるだろう」と、新事業の立ち上げに意欲を示した。
また、営業利益でも現在の約60億円から、2015年度に100億円まで引き上げる目標を掲げた。

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