Sinopec Engineering Group は2013年12月26日、 Zhong Tian He Chuang(中天合創)が内蒙古自治区オルドス市のUxin地区で計画しているCoal-to-Chemical プロジェクトの設計・調達・建設(EPC) 契約に調印した。
計画では、石炭ガス化により年産360万トンのメタノールを生産、MTOでオレフィン 120万トンを生産、更に副生C4~C6を接触分解してプロピレン等を生産、最終的にPEとPPを生産する。
総投資額は186.7億元(約31億ドル)で、引渡しは2015年10月30日となっている。
これまでで最大のCoal-to-Chemical プロジェクトである。
中天合創は、Sinopecが38.75%、国営の石炭生産大手の中国中煤能源(China Coal Energy) が38.75%出資するJVで、他に上海申能(Shenergy)が12.5%、內蒙古滿世煤炭が10%出資する。
当初は、2010年の生産開始を目指して、年産2,500万トンの石炭を採掘し、420万トンのメタノール、300万トンのDMEを生産することを計画していたが、DMEの市場性がないと判断し、MTOに切り替えた。
今回のEPC契約には下記プラントが含まれる。
石炭ガス化、精製 | ||
メタノール | 360万トン | |
MTO(オレフィン) | 180万トン のメタノール処理施設x2系列 | 120万トンのエチレン、プロピレン |
オレフィン接触分解 | MTOで副生するC4~C6 20万トンを分解 | 約16万トンのプロピレン |
MTBE/ブテン-1 | 1万トン/3万トン | |
PP(バルク法ループ型) | 35万トン | |
PP(気相法) | 35万トン(PP 合計 70万トン) | |
LDPE(オートクレーブ) | 12万トン | |
LDPE(チューブラー) | 25万トン | |
LLDPE(気相法) | 30万トン(PE 合計 67万トン) |
Sinopec Engineeringは自社のMTO技術(SMTO)を使用する。
SMTO(Sinopec MTO)プロセスはシノペック上海石油精製研究(SRIPT)、シノペックエンジニアリング、シノペック北京燕山石化により共同で開発された。
2007 年に燕山石化が日産100トンのパイロットプラントを建設、2008年にメタノール投入ベースで年産180万トンのS-MTOプロセスの技術パッケージが完成した。
誘導品のうち、ガス法PP(35万トン)については、2012年2月にINEOSがInnovene PP
processをライセンスしている。
ホモポリマー、ランダムコポリマー、インパクトコンポリマーを含むフルラインのPPを製造する。
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中国では石炭からのオレフィン製造("Coal
to Olefins")が盛んで、多くのプロジェクトが進行している。
2011年11月時点で、20件以上のCoal -to-olefins が建設中か検討段階にあった。
2011/10/26 中国の"Coal to Olefins"の現状
神華包頭石炭化学は2010年7月初め、内蒙古自治区の包頭で年産180万トンの石炭ベースのメタノールの生産を開始した。
同社はこの180万トンのメタノールから、エチレン30万トン、プロピレン30万トンを、これから30万トンのポリエチレンと30万トンのポリプロピレンを生産する。
オレフィン製造には中国科学院大連化学物理研究所(DICP-CAS)とSINOPEC
Luoyang Engineeringが開発したDMTO
技術を採用した。
これは現在稼動中の唯一のMTOによるエチレンである。
2010/7/23 神華包頭石炭化学、秋に中国最初の石炭からのポリオレフィン生産をスタート
ダウと神華集団は2009年11月3日、陜西省楡林市で大規模石炭化学JVの起工式を行った。
投資額は約100億米ドルで、陜西省楡林市に石炭と岩塩を原料とし、石炭化学・クロルアルカリ技術を使った23のプラントが建設される。
主な製品は以下の通り。(年産能力)
メタノール 332万トン(Coal to Methanol)
オレフィン 122万トン(Methanol to Olefins)
クロルアルカリ 50万トン
MEG 40万トン
エタノールアミン/エチレンアミン 21万トン
ポリエーテル ポリオール 34万トン
アクリル酸 15万トン
アクリレート 20万トン
EDC 51万トン
PVC 50万トン
2009/11/10 ダウと神華集団、陜西省で大規模石炭化学JVの起工式
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