米エネルギー省は2月11日、三井物産と三菱商事が輸入契約を締結しているLNG輸出プロジェクト Cameron LNGに対し、Louisiana州 Cameron
ParishにあるCameron LNG Terminalからの、米国とFTAを締結していない国に対するLNGの輸出を承認した。(FTAを締結している国への輸出については、既に2012年1月に承認を受けている。)
輸出承認は日量1.7Bcf の天然ガスを20年間となっている。年間ベースでは1200万トンの輸出枠となる。
FTA非締結国向けの輸出については、法律により、公共の利益に反しないことという条件がついている。
今回の承認は5件目で、日本向けとしては大阪ガスと中部電力及び東芝(追加)が契約しているFreeport
LNG、住友商事が契約しているDominion
Energyに次いで3件目となる。
エネルギー省は今回、輸出申請を慎重に検討し、特に、経済、エネルギー安保、環境への影響を考慮するとともに、LNG輸出に対する賛成、反対のコメント(20万件に及ぶ)を検討した結果、20年間の1.7Bcf/dの輸出は公共の利益に反しないと判断したとしている。
米国の天然ガスの開発が進み、EIAの予想では2014年の生産量は日量 720.2億立法フィートに達するとしている。
(2013年の生産は日量 699.6億立法フィートとしていた。)
LNG輸出に反対しているDow Chemicalは2月11日、以下の内容の声明を発表した。
今回で輸出承認は日量8.0bcfを超え、多くの人が、天然ガス価格が急上昇し米国経済に悪影響を与えるとみている。
エネルギー省は長期的な影響を考慮し、輸出承認手続きを休止するべきだ。
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三井物産と三菱商事は2013年5月17日、Sempra Energyとの間で、Cameron LNGに関する天然ガス液化加工契約及び合弁会社設立契約(液化事業への参加)を締結したと発表した。
三菱商事は日本郵船とのJVで参加、他にGDF Suezも参加する。
年間400万トンx 3基の設備の1基ずつを三井、三菱、GDFSが委託することとなる。
2012/4/20 三菱商事と三井物産、米国産LNGを輸入へ
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承認を受けた5つの計画の概要は以下の通り。 |
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は日本向け |
このうち、2番目に承認を受けたFreeport LNG は年間900万トンの承認で、大阪ガスと中部電力が計440万トン、BP Energy
が440万トンの契約をしていた。
2013年9月9日、東芝が220万トンの液化加工契約を締結したと報じられた。しかし、この時点では承認枠は既に契約済みで、余地はなかった。
エネルギー省は11月15日、Freeport に対し300万トンの増量を認め、合計1200万トンとなった。
会社名 立地 概要 Cheniere Energy 本事業のため
Blackstoneが出資Sabine Pass LNG Terminal
(Cameron Parish, LA)承認:2011/5(FTA締結国向けは 2010/9)
数量:2.2 Bcf/d(年間1600万トン)
期間:20年間
輸出契約: BG Group 550万トン Gas Natural (スペイン) 350万トン Gail(インド) 350万トン Kogas(韓国) 350万トン 合計 1600万トン 注. 承認時は韓国はFTA未発効
2012/2/24 米国からのLNG輸入問題 Freeport LNG 株主:
Michael Smith
Zachry
Dow(輸出には不参加)
大阪ガスFreeport LNG Terminal
(Quintana Island, TX)承認:2013/5(FTA締結国向けは 2011/2)
数量:1.4 Bcf/d(年間900万トン)
→1.8 Bcf/d (年間1200万トン)(2013/11増量承認)
期間:20年間液化開始:2018年(追加分2019年)
輸出契約: 大阪ガス 220万トン 中部電力 220万トン BP Energy 440万トン 合計 880万トン 東芝 220万トン 再計 1100万トン 2013/5/20 米エネルギー省、日本へのLNG輸出を許可 Lake Charles Exports
株主:
Southern Union Company
BG GroupLake Charles Terminal
(Lake Charles, LA)承認:2013/8(FTA締結国向けは 2011/7)
数量:2.0 Bcf/d(年間1500万トン)
期間:20年間
輸出契約: BG Groupがパートナーのため、当然BGは対象 2013/8/12 米エネルギー省、非FTA締結国向けLNG輸出で3件目の承認 Dominion Energy Dominion Cove Point
LNG Terminal
(Chesapeake Bay
in Lusby, Md.)承認:2013/9(FTA締結国向けは 2011/10)
数量: 0.77Bcf/d 年間525万トン
期間:20年間
液化開始:2017年
輸出契約: 住友商事 230万トン
(東京ガス) (140万トン)
(関西電力) ( 80万トン) Gail(インド) 230万トン 合計 460万トン 2013/9/13 米、日本向けLNG輸出 2件目を承認 Cameron LNG 株主:
Sempra Energy 50.2%
三井物産 16.6%
Japan LNG 16.6%
(三菱商事/日本郵船)
GDF Suez 16.6%
Cameron Parish, LA 承認:2014/2/11(FTA締結国向けは2012/1)
数量:1.7 Bcf/d(年間1200万トン)
期間:20年間
輸出開始:2017年
輸出契約: 三井物産 400万トン
三菱商事 400万トン
GDF Suez 400万トン 合計 1200万トン 今回承認
住友商事と東京ガスは2014年2月12日、上記の液化加工,LNG輸出のため、共同事業会社ST Cove Point
LLCを設立したと発表した。(住友商事 51%、東京ガス 49%)
LNGは既計画通り、東京ガスが140万トン引取り、住友商事が関西電力に80万トン販売する。
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