中国の石油化学製品の輸入統計

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中国の2013年の石油化学製品の輸入統計が発表された。

合成樹脂では製品により増減があるが、いずれも日本のシェアは非常に小さい。

日本の石油化学が競争力がないことを示している。
2013年は大幅な円安となったが、数量増には結びついていない。

モノマーでは日本品は依然として高いシェアを占めているが、これはコスト競争力があるためではなく、国内の操業度維持のための輸出である。

SMの場合、2013年の生産量は2,592千トン、輸出は1,177千トンで45%を占める。
VCMは生産量は1,089千トンで、輸出は534千トンで49%。但し東ソーは海外子会社等への輸出を目的とした生産を行っている。


LDPE

2009年から中国の需要が急増し、輸入量が増大したが、その後も増えている。
サウジ、韓国、シンガポールが中心だが、最近はタイとイランからの輸入が多い。
タイはLLDPE、イランはLDPEが主である。


HDPE

LDPEと同様、需要急増により輸入が増えているが、2013年の伸びが大きい。
イランからの輸入が韓国、サウジを上回った。


PP

PPも2009年から需要が急増した。その後、生産が増加し、輸入量は減りつつある。
韓国、サウジが中心。


PS

輸入量は2002年の半分以下に減った。
日本からは1999年に186千トンの輸入があったが、2013年は19千トンに減っている。

香港経由の輸入が多いが、これのソースは不明。


PVC

輸入量は減少し、100万トンを割った。
合成樹脂のなかでPVCのみ、台湾、米国に次ぎ3位を占めている。
米国は2009年以降、高水準の輸出を続けている。

なお、PVCの中国からの輸出は下記の通りで、662千トンに達した。
月別には輸出が輸入を上回っており、輸入の減少傾向が続けば、年間でも逆転する可能性が出てくる。


モノマーの輸入状況は次の通り。

エチレン

2012年末の能力は16,765千トンで、2013年には武漢化学の800千トンが4月にスタートしたが、彭州石化の800千トンは環境問題などで本格稼動に入っていないといわれており、需要の増に生産増が追いつかない状況と見られる。
韓国と日本からの輸入がほとんどで、日本からの輸入も増大した。

プロピレンについても同じ。こちらは台湾からの輸入も多い。


SM

高水準の輸入が続く。
韓国がトップで、日本・韓国・サウジがその半分程度で並ぶ。
SMについてもイランからの輸入増が目立つ。


VCM

中国のPVCはアセチレン法が多く、PVC業界の全体の動きとの関係は少ない。

2011年11月の東ソー南陽工場の事故で2012年の日本からの輸入は激減、全体の輸入減もこれを反映している。
2012年5月に第一工場、7月に第二工場が再開、これを受け、日本からの輸入量も増えつつある。

 



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