調印式には来日中のサウジのサルマン・ビン・アブドルアジーズ皇太子と安倍晋三首相が立ち会った。
安倍首相は同日、公賓として来日中の皇太子と首脳会談を行ったあと、下記の調印に立ち会った。
1)サウジアラビア総合投資院と中東協力センター間での投資促進協力に関する覚書
2)本件
3)日本・サウジアラビア・ビジネスカウンシルの共同声明への署名
合弁会社は以下の通り。
社名 Toray Membrane Middle East LLC 出資 Toray Membrane Europe AG(スイス)50%
Abunayyan 50%事業 水処理膜の製造・販売および技術サービス 総投資額 300百万サウジリアル(80百万米ドル)
サウジアラビアのダンマン第3工業区内に世界規模の逆浸透(RO)膜エレメント生産工場を新たに建設し、2015年から東レの生産技術と世界品質管理基準を適用した生産を開始する。
海水からの飲料水製造は従来、蒸発法が主流であったが、現在は省エネルギーとライフサイクルコストで利点のある逆浸透法の採用が増加している。
東レはナノテクノロジーをベースとした高分子分離膜技術などの深化により、海水淡水化に最適な逆浸透(RO)膜を開発、現在では世界市場の
30%のシェアを獲得している。
Abunayyan
は、水・電力・エネルギー分野における統合的なソリューションを提供する総合企業。
東レとAbunayyan は、急速に成長する巨大な中東および北アフリカ全域(Middle East and North Africa,
MENA)市場の需要に対応し、水処理膜分野でリーディングカンパニーとしての強固な地位を確立する。
これにより東レグループのRO膜エレメントは世界4工場体制となる。
日本 | 愛媛 | 東レ | |
米国 | カリフォルニア | Toray Membrane USA |
東レ 51%、三井物産 6%、 Ionics,
Inc. 43%
Ionicsは世界最大級の水処理プラントメーカー 同社からROエレメント生産設備を買い取り、東レ技術で改造・増設 |
中国 | 北京 | 藍星東麗膜科技(北京) | 東レ 40.1%、東麗(中国)投資 10%、中国藍星(集団) 49.9% |
サウジ | ダンマン |
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サウジでは既に東洋紡が海水淡水化用RO膜エレメントの製造・販売を行っている。
社名 :Arabian
Japanese Membrane Company, LLC
出資者:Arabian
Company for Water & Power Development 49%
東洋紡 36.1%
伊藤忠 14.9%
場所
:ラービグ
設立 :2010/3
竣工 :2012/5
東洋紡の海水淡水化逆浸透膜は、独自の技術と20年を超える実績により、中東で最大級のサウジアラビア・シュケイク地区(日量24万立方メートル)やラービグ地区(日量22万立方メートル)の海水淡水化施設に採用されており、中東湾岸諸国では50%以上のシェアを誇っている。
2012年にはサウジアラビアのラスアルカイル地区に建設される世界最大級の大型海水淡水化設備「Ras Al Khairプラント」(日量約100万立方メートル)に採用が決定した。
日量約100万立方メートルのうち、34.5万立方メートル分を逆浸透膜法、残りを蒸発法により生産するが、逆浸透膜法設備に納入する。
2014年に運転開始の予定。
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