中国の国営メディアは2月12日、負債を抱えた民営採炭業者
山西聯盛能源への融資を裏付けとした理財商品の返済が滞ったと伝えた。
吉林省信託が組成し、中国建設銀行を通じて富裕層の顧客に販売している理財商品「松花江(77)号山西福裕能源項目収益権集合資金信託計画」の第4トランシェが2月7日の償還日に償還されず、テクニカルデフォルトとなった。
第1-3トランシェ 4億7440万元 予定通りには償還されず 第4 2億8900万元 年率9.8% 償還日 2月7日 テクニカルデフォルト 第5-6 2億0900万元 2014年3月までに期日を迎える 合計 l 9億7240万元
山西聯盛能源の経営者の邢利斌は、2012年初めに娘のために総額7000万人民元(約11億円)の超セレブ結婚式を挙げたことで話題となった「山西省一の大富豪」であった。
しかし、山西聯盛能源は石炭価格の継続的な下落が企業経営を圧迫し、債務を含まらせた。
山西県の柳林県人民法院(地裁)は2013年11月末、山西聯盛能源とその傘下会社など計12社の再編申請を受理したと発表した。
負債総額は300億人民元(約5081億円)で、税金や従業員の年金滞納、材料・設備購入費用未払いなども発生している。
山西省の当局者は債務再編の調整に奔走している。
投資家は、商品を代理販売した中国建設銀行の販売員が商品にリスクはないと説明したと主張、中国建設銀行にも返済を求めているが、中国建設銀行は責任はないとしている。
更に、他の問題も明らかになった。
吉林省の信託会社1社が山西聯盛能源に貸し付けた9億7300万元のうち、少なくとも2億8900万元がすでに回収不能に陥っている。
また中国証券報によると、国内の信託会社6社が山西聯盛能源に対し、総額50億元以上を融資している。
このうち、長安国際信託は2013年3月に、これに関連した理財商品12億元相当を販売しており、数週間以内に償還期限を迎えるという。
今回、デフォルトが実際に発生すれば、高利回り商品でも国有銀行の暗黙の保証があるという、一般に広まった考え方が覆されることになる。
2014年に償還を迎える理財商品はおよそ4兆元(6610億ドル)あるとされる。
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