シリコーンと石英事業のMomentive Performance Materialsは資金繰りに困り、債権者とリストラクチャリングの協議を行っていたが、60百万ドルの金利支払日の前日の4月13日にChapter 11を申請した。
今後、これまで協議してきた案に沿って、30億ドル以上の債務をカットする予定としている。
当面、J.P. Morgan Securities から570百万ドルのDIP(Debtor
In Possession:占有継続債務者)ファイナンスを受け、事業を継続する。
同社は2006年にApollo Management, L.P.がGEのシリコーン事業を38億ドルで買収して設立した会社であるが、多額の負債を抱えての出発となり、その後の金融危機と景気後退で痛んだ。
GEは2006年9月、シリコーン事業のGE Advanced Materials を38億ドルで売却すると発表した。
GEは1971年に東芝と設立したGE Toshiba Silicones、1998年にBayerと設立したGE Bayer Silicones の2つのJVを持つが、両社からJV持分を買い取ってGE 100%とした上で、本体とともにApollo に売却する。なお、GEはApollo の新会社に10%出資する。その後、この新会社はMomentive Performance Materialsと命名された。
2006/9/21 GE、シリコーン事業を売却
なお、同グループの熱硬化性樹脂メーカーのMomentive Specialty Chemicals(旧称 Hexion Specialty Chemicals) は資本金・借入金は別構造となっており、今回のChapter 11の対象外である。
Momentive Performance Materials とHexion Specialty Chemicalsは2010年10月1日合併した。
Hexionは2005年設立で、Apollo Managementの100%子会社であったBorden Chemical(接着剤等)、Resolution Performance Products(エポキシ、バーサチック酸等)、Resolution Specialty Materials(塗料、接着剤等)と、Bordenが買収したBakelite AG(フェノール、エポキシ樹脂)を統合した。
2010/9/16 Apollo Management傘下のMomentive Performance Materials とHexionが合併
現在の体制は下記の通り。
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