クラレ、バイオ系液状ゴムの開発に向け、米国のAmyris Inc.と の提携強化

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クラレは4月23日、新規バイオ系液状ゴムの開発を加速するため、原料供給元の 米国カリフォルニア州のバイオ化学品企業 Amyris Inc.との間で3月に新たな共同開発契約を締結するとともに、同社への戦略的出資を完了し たと発表した。


クラレはタイヤ用途を中心にイソプレン系・ブタジエン系の液状ゴムを事業展開してきたが、Amyrisが開発したバイオ由来の新規ジエンモノマー Farnesene (商品名 Biofene) を原料とした液状ゴム(Liquid Farnesene Rubber) を開発した。

Amyris は2003 年に設立され、サンフランシスコ郊外に拠点を置くバイオ分野の先端技術開発企業で 、同社のバイオ製品は、香料、化粧品やパーソナルケア、さらにはプラスチック添加剤やディーゼル燃料やジェット燃料など、幅広い用途に展開されている。

Amyris の trans-β-Farnesene は糖類をイーストで発酵させてつくる。
イーストのメタボリズムを変え、エタノールをつくるものをハイドロカーボンをつくるものに変換した。

クラレは、タイヤの主原料であるゴムにLiquid Farnesene Rubberを添加することでタイヤの転がり抵抗が低減、低燃費化につながることを見出し た。

このため、2011年にAmyris との間で共同開発契約を締結し、国内外のタイヤメーカー 10数社と性能評価を進めている。

クラレは今回、現在の2014年までのAmyris との共同開発契約 を更に2年間延長し、その間、開発費(金額非公表)を拠出するとともに、Farnesene を使用した共同開発の対象範囲を水添スチレン系エラストマーへ拡大する。

更に、Amyris に4百万ドルの出資を行った。

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AmyrisはLiquid Farnesene Rubber について、クラレとの提携以外に、イタリアのPETメーカーのGruppo Mossi & Ghisolfi との間でPETの原料として使用する共同開発を実施している。PETボトルの酸素遮断に役立つ。



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