中国商務部は6月17日の公告46号で、デンマークの海運大手 AP Møller - Maersk のコンテナ輸送子会社 Maerskline とフランスのCMA CGM、スイスの Mediterranean Shipping Company(MSC)の3社が提携して「P3ネットワーク」を結成する計画を独禁法違反と認定した。
競争制限の可能性があるとし、集中のメリットが公共の利益への悪影響より著しく大きいことを3社が証明できなかったとしている。
最大の問題点は、2014年1月時点でのアジアー欧州ルートの船腹シェアがMaersk が20.6%、CMA CGM が15.2%、MSC が10.9%でそれぞれ 1~3位を占め、合計シェアは46.7%に達すること。
問題点の指摘に対し、3社からは対策案が出されたが、満足できるものではなかったとしている。
この計画は米連邦海事委員会(FMC)が3月24日に、海事法第6条(g)
欧州委員会も6月3日、反競争的な問題は見られず、
(ただし、
3社は準備作業に入っていたが、中国の承認が得られなかったことから、提携計画を破棄した。
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ロンドンとシンガポールに3社から独立した共同運航センター(Joint Vessel Operating Centre ) を設立してコンテナ船
の運航を一元化、 総積載量 260 万TEU(20フィートコンテナ換算)の255 隻を投入、アジア/欧州・地中海、アジア/北米、大西洋航路で28ループのサービスを実施する。 営業、
マーケティング、カスタマーサービスはそれぞれ個別に行う。
(独禁法対策)
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今回の海運アライアンスは中国政府の不認可で破綻したが、巨大化するコンテナ船の建造と保有、世界網の定期航路を維持していくためには莫大な投資が必要なため、共同運航によるグループ化が進んでいる。
1)G6 Alliance
旧New World Alliance に属した商船三井(日本)、APL(シンガポール)、現代商船(韓国)と旧Grand Alliance に属した日本郵船(日本)、Hapag-Lloyd(ドイツ)、OOCL(香港)の6社で構成される。
2012年3月にアジア-北欧州航路、アジア-地中海航路でサービスを開始、2013年5月にはアジア-北米東岸航路に協調範囲を拡大した。2014年4-6月期より東西の主要3航路全てにわたって計29のサービスからなる高品質なネットワークを提供する。
2)CKYH Alliance
2001年に中国遠洋運輸集団(
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