中国電力、出光興産から豪州石炭鉱山の一部権益を取得

| コメント(0) | トラックバック(0)


中国電力は8月18日、出光興産から豪州のボガブライ(Boggabri) 石炭鉱山の権益の一部を取得し、同石炭鉱山からの石炭長期購入契約を締結したと発表した。同鉱山の資産および生産・販売の権利の10%の権益を取得する。

国内電力会社による炭鉱の権益取得は珍しく、中国電力が石炭の上流権益を取得するのは今回が初めて。

ボガブライ鉱山は、豪州ニューサウスウェールズ州に位置し、出光興産のBoggabri Coal Pty Ltd.が権益を保有し操業している。

生産開始 2006年
鉱区面積 約3,872ヘクタール
採掘方法 トラック・アンド・ショベル法による露天掘り
石炭品位 瀝青炭(燃料用一般炭および原料炭)
生産量 約540万t/年(2014年計画)
2015年以降はさらなる増産と選炭機導入による高品位化および鉄鋼用原料炭生産を予定
特徴 高発熱量・低硫黄・低灰分で、かつ原料炭特性(粘結性)を有する石炭を生産

ボガブライの石炭は発熱量が比較的高く、効率的に発電できる品質。
安く品質の低い石炭と混ぜて使うことも可能で「安い石炭をたける範囲が広がる」。

中国電力では、 「当社初」となる今回の石炭の上流権益の取得は、重要なベース電源である石炭火力発電用燃料の長期安定確保に寄与するとしている。

ーーー

中国電力は火力発電が主要電源で、発電量の5割強を石炭火力に頼る。(日本全体では30%程度)

 


なお、日本の一般炭の輸入先は下記の通りで、豪州が約7割を占める。



ソース:http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/01/01030101/03.gif

ーーー

出光興産は、オーストラリアにEnsham(出光85%/LG 15%)、Muswellbrook(100%)、Boggabri (100%) と隣接するTarrawonga(出光 30%/Whitehaven 70%)の4つの石炭鉱山を所有しており、その権益分の生産量は年産約10百万トン。

石炭は主にアジア諸国に輸出されている。



 

トラックバック(0)

トラックバックURL: https://blog.knak.jp/knak-mt/mt-tb.cgi/2611

コメントする

月別 アーカイブ