訪ロ中の中国の張高麗副首相は9月1日、Putin大統領とともにヤクーツク近郊で中露天然ガスパイプライン "Sila Sibiri"(Power of Siberia)のロシア側の起工式に出席したが、起工式に先立ち、ヤクーツクでPutin大統領と会談した。
会談でPutin大統領はRosneftが開発しているロシア第二位のVankor油田(日量44万バレル)の権益を"Chinese friends"に売却することを提案した。「Vankor 油田は最大の油田で将来性もある。外国のパートナーを入れるのには慎重だが、Chinese friendsに対してはなんら制限を加えていない」と述べた。
アナリストは、CNPC やSinopecが売却先で、Rosneft は最大49%の権益を40~50億ドルで売却するのではないかと見ている。
GazpromとCNPCは本年5月21日、上記のパイプラインで送る天然ガスの供給契約(2018年から30年間にわたり毎年380億m3)を締結している。
ウクライナ問題で欧米がロシアに制裁を加えており、米国は7月16日にRosneftも制裁対象に加えた。
そのなかで、ロシアは中国との関係強化を図っている。
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ロシアと中国は2009年2月、政府間協定を締結し、中国開発銀行がロシア国営石油会社 Rosneft に150億ドル、東シベリア太平洋パイプラインを運営するTransneftに100億ドルを低利で融資する見返りに、Rosneft は2011年から20年間、毎年15百万トンの原油の供給を行うこととなった。
極東アムール州のSkovorodinoから中国の大慶を結ぶパイプラインを完成させ、Taishet からの太平洋パイプラインと中国国内のパイプラインを結んだ。
2009/7/22 CNPC、ロシアからの原油用に遼陽市の製油所を拡大
西シベリア北東部のVankor
油田は「北極パイプライン」で太平洋パイプラインに直結し、中国への供給油田の一つとなっている。
中国がVankor 油田の権益を持てば、供給の安定性を強化することとなる、
「北極パイプライン」はVankor油田とPurpe を結ぶVankor-Purpe パイプラインと、建設中のZapolyarnoye油田とPurpe を結ぶpolyarnoye-Purpe パイプラインの総称で、Purpe 以南の既往のパイプラインのショートカットとして建設中のPurpe-Samotlor パイプラインもこの一部をなす。
ソース http://oilgas-info.jogmec.go.jp/pdf/3/3711/1012_out_j_m_ru_arcticpipeline.pdf
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