Rosneftはナホトカ近郊で大規模な石油精製・石油化学の計画を進めている。
西シベリアから東シベリア太平洋石油パイプライン(ESPO)
で運ばれる原油を利用し、年産2400万トンの石油製品と600万トンのナフサを生産し、ナフサから石油化学製品を生産するもの。
(2013年に増量の改正を行った計画では、1期は石油1200万トン、2期はナフサ340万トン、3期は石油1200万トンとナフサ260万トンで、3期をやるかどうかは市場の状況による。)
立地は、ナホトカ近郊のPervostroyiteley villageのPrimorsk Regionに決まった。
この計画は次の問題点の解決策となる。
1)極東で需要が増加しつつある高品質自動車燃料の供給
ピーク時に月に10万トン以上の自動車燃料を供給
2)単なる原油の輸出から、付加価値を付けた石油化学製品の輸出へ
石化製品はアジア、オセアニアに輸出するとともに、国内での川下製品の製造にも使用する。
Rosneftはこの事業の推進のため、Far Eastern Petrochemical Company (FEPCO)を設立した。
石油化学では、エチレン140万トンと誘導品として PP、PE (LDPE、HDPE)、EG、その他を計画している。
東シベリアやその西方の油田地帯から原油を輸送する東シベリア太平洋石油パイプライン(ESPO)は2012年12月にナホトカ近郊のコズミノまでの全線で稼働した。
2012/12/27 東シベリア太平洋石油パイプラインが全線で稼働
三井物産は2013年4月、FEPCOへの石油化学計画への参加の覚書に調印した。
安倍晋三首相は4月に訪露し、プーチン大統領と極東開発やエネルギー協力などで合意したが、両首脳はこの調印式に参加した。
両社は設計などで協力し、その結果により参加を決定する。
三井物産は合わせて、Rosneftとの間で、オホーツク海北部のマガダン州沖鉱区の油田開発に参画することで合意した。
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