Rio Tinto、Glencoreからの統合提案を拒否

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英豪資源大手のRio Tinto は10月7日、スイスのGlencoreが7月に経営統合の打診を したが、取締役会は統合は株主の利益にならないとの満場一致の結論に達し、8月初めに拒否回答を行い、その後コンタクトはないとの声明を発表した。


前日にBloombergが下記の報道を行っていた。

Glencore は来年にもRio Tintoと経営統合すべく基礎固めを行っており、成立すると世界最大の鉱山会社となる。
(Rioの時価総額は560億ポンド、Glencoreは448億ポンドで、世界最大手の豪英BHP Billitonを規模で上回る。)

その準備として、Glencoreは 近く Rioの株式の9.8%を持つ最大株主の中国のAluminum Corp. of China (Chinalco) と会談し、統合計画への関心を探る。
Glencore ではChinalco は、Rio に取締役を出すことが出来ずに終わったこと、ギニアでの鉄鉱石JVが進展しないことなどから、経営体制の変更に賛成するとみている。

Glencore は他のRio 株主の意向も探っており、同時に、戦略面、金融面、規制面での障害の検討を行っている。

Rio Tintoには非公式には伝えているが、正式の提案はしていない。

中国の資源需要の減速を受け、資源価格は下落基調にあるが、特に、Rio の主な収益源である鉄鉱石の価格が5年ぶりの低水準となっている。
アナリストによると、
鉄鉱石の価格が1ドル下がるごとにRioの資産価値が15億ドル低下すると分析しており、銅などの非鉄金属が主力のGlencoreが買収を狙うとの観測が高まっていた。

今後については、Glencoreが敵対的買収に進むという見方と、その可能性は低いとする見方が混在している。

しかし、Glencoreは下記の通り、Xstrata 買収時に中国政府と交渉を行い、中国に有利な条件で合併の承認を得ている。
報道のとおり、Rio Tintoに不満を持つChinalcoと提携する可能性はある。

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Glencore はXstraを買収している。

スイスの商品取引最大手Glencore Internationalは2012年2月、同国の資源大手Xstrataを260億ポンドで買収し、対等合併すると発表した。
2012年11月にそれぞれ株主総会を開き、合併案を承認した。 新会社の社名はGlencore Xstrata International PLCとなる。

   2012/11/26 Glencore とXstrataの合併

なお、Xstrata は2009年6月にAnglo American に対等合併の提案書を送付したが、Anglo Americanはこれを拒否し、2009年10月にXstrataは交渉を断念した。

   
2009/6/25  スイスの資源大手 Xstrata が英国のAnglo American に合併提案


中国商務部は2013年4月22日、スイスの商品取引大手Glencoreと鉱山大手Xstrataの合併を厳しい条件付きで承認した。

中国商務部は合併会社は世界最大の銅の生産者になるため、中国企業が値上げを呑まされるのを恐れた。
これに対し、Glencore側からXstrataのペルーのLas Bambas 銅鉱山を売却する案を提示した。

このほか、Glencoreは中国のメタル不足の懸念を緩和するため、2020年12月31日まで中国企業に対し最低量の銅、亜鉛、鉛を供給する。

Glencore は2014年4月、Las Bambas copper mineを中国のMinmetals(中国五鉱集団公司)、CITICグループ(中国中信集団有限公司)、Guoxing Invstment(中国国信集団)の3 社が設立したコンソーシアムMMG Ltd に売却した。
対価は58.5億ドル+2014年初めからの投資額とされたが、総額は70億ドルであったことが8月に明らかになった。


ChinalcoがRio Tintoの株主となった経緯は下記の通り。

2007年5月に米AlcoaがカナダのAlcanに対して敵対的TOBをかけた。
対抗してAlcan はRio Tinto をWhite Nightに選び、RioがAlcanを買収した。

  2007/7/17 
Rio Tinto、Alcanを買収 アルミ生産で世界最大に

Alcanの買収手続きを進めているRio Tinto に対して、BHP Billiton が買収の提案を行った。

   2007/11/15 
BHP Billiton がRio Tinto に買収提案

2008年2月、Chinalco とAlcoa はRio Tintoの英国本社の株の12%(全体の9%)を取得したと発表した。
BHP Billiton-Rio Tinto 連合ができると鉄鉱石やボーキサイトのような天然資源を圧倒的なサプライヤーに独占されることを懸念した。
豪州の財務相はChinalcoがRio Tinto の英国本社の株を14.99%(全体の11%)まで買収することを承認した。

   2008/2/8 
中国アルミとアルコア、Rio Tintoに出資、BHP Billiton はオファー引き上げ

2008年11月、BHPは買収を断念した。EUが鉄鉱石と原料炭の資産売却を要求する可能性が強まったため。

   2008/11/27 
BHP Billiton、Rio Tinto 買収を断念
  

 

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