サウジ Ali al-Naimi 石油鉱物資源相の発言

| コメント(0) | トラックバック(0)

OPECにとって、原油価格が1バレル20ドルになっても、減産は利益にならないとするサウジのAli al-Naimi 石油鉱物資源相の発言(中東専門誌 Middle East Economic Survey のインタビュー)が衝撃を与えている。

前回のOPEC総会で、次の通り述べ、生産量維持を他のメンバーに納得させたという。

As a policy for OPEC, it is not in the interest of OPEC producers to cut their production.
Whether it goes down to $20 a barrel, $40 a barrel, $50 a barrel, $60 a barrel, it is irrelevant.

インタビューでは、OPECのシェアを奪う非OPECの高コスト石油に長期的ダメージを与えるとの考えを示した。

低コストのメーカーが減産し、高コストのメーカーが増産するというのはリーズナブルでなく、間違った考えだ。
サウジが減産すれば、サウジのシェアはどうなる? ロシアやブラジルや米国のシェールオイルがシェアを奪うこととなる。

サウジは高い価格を望むが、需要を増やし、開発を抑えさせるのには、一定期間の低価格が必要だ。
ブラジルの
サブソルトプレイや西アフリカ、北極海の油田は高コストだ。結局は資金的に行き詰る。
そうなれば価格は回復する。

直接の言及はないが、シェールオイルの開発が滞るのを待つ構えとみられる。

値下げのサウジへの影響については、サウジや湾岸諸国は債務は少なく、借り入れ余力は十分なため、この価格水準でも2~3年は耐えられるとしている。

石油価格が100ドルに戻るということはないだろうと述べた。

 

原油安が当分続くという見方が広がっている。




トラックバック(0)

トラックバックURL: https://blog.knak.jp/knak-mt/mt-tb.cgi/2741

コメントする

月別 アーカイブ