Moody'sは12月1日、日本国債の格付をAa3からA1に格下げした。
格下げの理由は、
1)財政赤字削減目標の達成可能性に関する不確実性の高まり、
2)デフレ圧力の下での成長促進策のタイミングと有効性に関する不確実性、
3)それに伴う中期的な日本国債の利回り上昇リスクの高まりと債務負担能力の低下──としている。
発表後、ロイターなどに対し、消費再増税の延期で赤字削減目標に不透明性が増したと指摘。長期的な日本の債務借り換えコストの増大に懸念を示した。
また、成長戦略は政策全体をまだ支援していないとして、赤字削減目標の達成に向け一段の措置が必要とした。
一方、日銀の量的緩和が続く限り、国債市場にリスクはないと指摘、日銀の量的緩和策はコストより利点のほうが大きいとした。
現在のS&PとMoody'sの各国の格付けは以下の通り。青字は2013年に変更があったもの
赤字は2014年
付記 2014/12/5 S&P イタリアを格下げ
S&P | Moody's | ||||
- | ユーロ圏 | ユーロ圏外 | - | ユーロ圏 | ユーロ圏外 |
AAA |
ドイツ (オランダ↓11/29) フィンランド ルクセンブルグ (EU↓12/20) |
英国 カナダ |
Aaa |
EU ドイツ オーストリア オランダ フィンランド ルクセンブルグ |
米国 カナダ (英国↓2/22) |
AA+ | EFSF(欧州金融安定基金) EU (フランス↓ 11/8) オーストリア オランダ |
米国 | Aa1 | EFSF(欧州金融安定基金) ESM (欧州安定メカニズム) フランス |
英国 |
AA |
ベルギー フランス |
Aa2 | - | ||
AA- | エストニア |
日本 中国 |
Aa3 | ベルギー |
(日本↓ 12/1) 中国 韓国 |
A+ | 韓国 | A1 | エストニア | 日本 | |
A | スロバキア スロベニア |
A2 | スロバキア |
||
A- | マルタ | A3 | マルタ | ||
BBB+ | (イタリア↓7/9) アイルランド |
Baa1 | |||
BBB | (イタリア↓12/5) | Baa2 |
イタリア (スロベニア↓4/30) |
||
BBB- | スペイン イタリア |
Baa3 | スペイン |
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