2015年2月のTalismanの株主総会、各国の承認を経て、2015年央の取引完了を目指す。
買収額は83億米ドルで、負債47億ドルを引き継ぐため、実質 130億米ドルでの買収となる。
買収価格は直前7日間の加重平均株価に75%のプレミアム、過去30日間の加重平均株価に75%のプレミアムとなっている。
Repsolはこれを手持ち資金で支払う。
同社は2012年4月にアルゼンチン政府により国有化された子会社YPF
に関して、賠償を求めて世界銀行傘下の投資紛争解決国際センターに仲裁を提訴したが、2014年4月に和解し、63億米ドルを取得している。
2014/3/3 アルゼンチン政府、YPF の接収で補償
Talisman Enegy は主に、北米(米・加)、北海(ノルウェーが主)、東南アジア(インドネシア、マレーシア、ベトナム)、コロンビアで活動している。
2013年の生産量は373千boe/dで、石油が35%、天然ガスが65%となっている。
2012年7月にSinopecがTalisman の英国子会社Talisman Energy (UK) の49%を15億ドルで取得することで合意し、両社のJVとしている。
2012/7/31 中国石油大手による買収 続く
買収により、Repsol
は世界のエネルギー関連私企業トップ15社のうち内の1社となる。
政治的に安定しているOECD諸国での生産活動を増やす。現在のOECDでの生産は全体の11%だが、買収により36%に拡大する。
また、北米、コロンビア、ノルウェーの事業を拡大し、東南アジア(インドネシア、マレーシア、ベトナム)の優良資産を加える。
北米は開発投資ベースでほぼ全体の50%、ラテンアメリカは22%となる。
2014年のRepsolの生産量は原油換算で386千boe/d だが、買収後は680千boe/d と76%増加する。
確認埋蔵量(1P) は原油換算で1,515百万バレルから2,353百万バレルに、確認+推定埋蔵量(2P) は2,302百万バレルから3,545百万バレルに増加する。
Repsolでは買収によるシナジー効果を年間2億米ドル以上と見ている。
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