SABICは1月5日、米国のMolecular Rebar Design との間で、特定の市場向けのカーボンナノチューブ(CNT)を開発・販売するため、合弁契約を締結したと発表した。
JVの名称はBlack Diamond Structures LLC で、Molecular Rebar Design 社のユニークなCNT技術 "Molecular Rebar" を使う。
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カーボンナノチューブは幅広い用途を持つが、実際のCNTは一般的な製法(アーク放電法、レーザーアブレーション法、流動床リアクターなど)では、沢山のナノチューブが絡まった束の"fuzzy
balls"の状態で生成する。長さ、直径、らせん度が揃っていないだけでなく、ナノチューブの配向や配列もまったくのランダムということが多い。
絡まった束をほぐし、理想的なチューブにしないと利用できないが、通常のやり方では難しく、これが商業利用を妨げている。
Molecular Rebar Design の"Molecular Rebar"は、一般に入手できる"fuzzy balls"の状態のCNTからスタートし、いくつかの工程を経て、理想的なアスペクト比(60~100)の 綺麗なチューブになる。
両社のJVのBlack Diamond Structures LLC は、エネルギー貯蔵、発電、自動車・軽トラック、家電、建築などの特定の市場に的を絞る。
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SABICは以前からカーボンナノに関心を持っており、2014年5月には、多方面の市場向けにカーボンナノ構造材料を開発するため、Lockheed Martin とのJVをサウジに設立することに向けパートナーシップをつくると発表した。
Lockheed Martin の子会社のApplied NanoStructured Solutions, LLC はナノテクノロジーの開発、商業化を行っており、カーボンナノ構造体を連続製法でいろいろな物質に浸出する革命的方法を開発した。
2014/5/31 SABIC、Lockheed Martinとカーボンナノ構造材料のJVを設立
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