三菱ガス化学は2月3日、JSPのTOBを行い、連結子会社化すると発表した。
JSPは、1962年にポリスチレンペーパー事業よりスタートし、その後世界に先駆けて無架橋発泡ポリエチレンシートやビーズ発泡法ポリプロピレン等の独自製品を企業化するとともに、住宅用断熱材ポリスチレン押出ボード及びビーズ法ポリスチレン事業を加えて業容を拡大してきた。
現在のJSPの主要事業は、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレンを中心とした食品容器、魚箱、ディスプレイ材、住宅用断熱材、土木資材、産業用包装材、バンパーコア材等の各種自動車部品、デジタル家電製品用緩衝材、競技用グラウンド基礎緩衝材など。
三菱ガス化学は現在、JSPの42.06%を保有し、持分法適用会社としている。
本TOBはJSPを連結子会社化することを目的とするもので、TOB成立後も引き続きJSPの上場を維持する方針で、TOB後の持株比率を51.00%とする。
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JSPは旧称 日本スチレンペーパーで、1962年に三菱ガス化学の前身である日本瓦斯化学により、合成樹脂事業進出の足掛かりのひとつとして、国内でスチレンペーパーを製造するために設立された。
1989年にJSPに改称、2003年に三菱化学の子会社の三菱化学フォームプラスティックと合併した。
三菱化学フォームプラスティックは1962年に三菱化学とBASFの50/50JVの油化バーディッシュとして設立され、発泡樹脂(発泡性ポリスチレン等)事業とアクリル系ポリマーディスパージョン(用途:塗料・粘接着剤など)事業を行っていた。
1994年に三菱化学BASFと改称したが、1999年4月に同社の事業を2つに分割した。
出資比率
三菱化学 BASF 三菱化学フォームプラスティック 発泡樹脂事業 90% 10% BASFディスパージョン ポリマーディスパージョン事業 35% 65% エムシービー 資産の保有・管理、用役の供給等 50% 50% 三菱化学フォームプラスチックは、1999年12月にシェルジャパンから発泡PSビーズ事業(シェルの鹿島工場の製造設備及び販売)を譲り受けた。
2003年に三菱化学フォームプラスチックはJSPと合併、BASFディスパージョンはBASF100%となった。
(エムシービーは三菱化学 100%とし、その後、三菱化学が吸収した。)
新生JSPは2008年に日立化成工業から発泡性ポリスチレンビーズ営業権等を譲受けている。
現在は三菱ガス化学が42.06%を出資している。
今回、三菱ガス化学は持株比率を51%として、連結子会社にする。
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