米司法省は3月10日、日本郵船の幹部 S. T. 氏が海上貨物輸送に関するカルテルを認め、15ケ月の禁錮刑と罰金2万ドルが言い渡されたと発表した。
海上貨物輸送カルテルで3人目となる。
米国の独禁法 Sherman Act 違反では、個人の最高刑は禁固10年、罰金100万ドルとなっている。
(犯罪から得られた利益、犯罪により失われた損失の2倍まで増額される可能性もある)
司法省では、「調査は完了からは程遠い。違法な反競争手段で利益を得た企業、個人を更に追求する」と述べている。
日本の公取委は2014年3月18日、自動車運送業務を行う船舶運航事業者に対し、独禁法違反行為を行っていたとして、排除措置命令及び課徴金納付命令を行った。
2014/3/22 公取委、自動車運送の船舶運航事業者に課徴金納付命令
米国も米国発、米国着の乗用車・トラックなどの roll-on, roll-off
cargo の輸送のカルテルの調査を行った。
これまで摘発されたのは下記の通りとなる。
企業 個人 会社名 罰金
(百万$)決定日 個人名 禁固刑 罰金 決定日 Compañía Sud Americana de Vapores S.A.(チリ) 8.9 2014/2 川崎汽船 67.7 2014/9 H. T. 1年6ヶ月 2万ドル 2015/1 T. Y. 14ケ月 2万ドル 2015/2 日本郵船 59.4 2014/12 S. T. 15ケ月 2万ドル 2015/3
米国で日本人がカルテルで禁固刑となったのは、これで33名となる。
2004年 ソルビン酸カルテル ダイセル 1名 2008年 マリンホースカルテル ブリヂストン 1名 2011年~ 自動車部品カルテル 13社 28名(うち外国企業の日本人1名)
他に日本企業の米人1名
他に起訴段階 21名
自動車部品カルテルでの摘発 合計 50名2015年 海上貨物輸送カルテル 3名
一覧表 2014/11/19 米国、自動車部品カルテルの摘発続く (追加分 付記)
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