(運転の期間等)これに対し、韓国では原発の設計寿命は30年とされている。
第43条の3の32 発電用原子炉設置者がその設置した発電用原子炉を運転することができる期間は、当該発電用原子炉の設置の工事について最初に第43条の3の11第1項の検査に合格した日から起算して40年とする。
2 前項の期間は、その満了に際し、原子力規制委員会の認可を受けて、一回に限り延長することができる。
3 前項の規定により延長する期間は、20年を超えない期間であつて政令で定める期間を超えることができない。
月城1号機は韓国で2番目に稼働した原発で、発電容量は67.9万キロワット。
2012年に設計寿命を迎えるのに先だって2009年に10年間の稼働延長を原子力安全委に申請、当初稼働延長は技術的に問題がないとみられたが、東日本巨大地震の原発事故を受け、審査が長期化していた。
同原発を巡っては安全性に問題があるとして一部の地域住民や市民団体が再稼働に強く反対していた。
委員らは月城原発1号機の格納容器に最新安全基準であるR-7を適用すべきかや、住民の意見集約をめぐる15時間に及ぶ議論を繰り広げた。
「R-7要件」は、原子炉内部の冷却剤を喪失する事故が発生し、格納容器の内部に水を注ぐ装置までが故障した場合、予想される高い圧力条件に対応できるよう設計に反映するカナダの安全基準。
1991年以降に建設された月城2、3、4号機には適用されたが、それ以前に建設された月城1号機には適用されていない。
原子力安全委員会は「老朽設備をすべて変え、"中身"は新しいものと変わらない」という韓国水力原子力の主張を受け入れた。
再整備を担当したカナダのCandu Energy
は「再整備を終えた後には完全に新しい原発になった」と主張した。
安全委員会は、「韓国原子力安全技術院の継続運転審査と専門家検証団のストレステストの結果、継続運転に適合するという結論を出した」としているが、ストレステストに参加した民間検証団は32件の安全改善事項を指摘し、「継続運転時は安全性の保障が難しい」と主張している。
委員9人のうち 野党推薦委員2人は「十分に議論されていない状態で表決を強行しようとし、参加しないことにした」とし、退場し
、残る7人全員が賛成した。
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韓国の第1号原発の古里原発1号機(58.7万kw)は1978年に商業運転を開始、2007年に30年が経過したが、10年間の延長が認められ、2017年まで稼動する。
韓国水力原子力は本年6月に更に10年の延長を申請する意向だが、事故や故障が相次ぎ、反対運動が広がっている。
延長承認時にも基幹部分の原子炉圧力容器の安全性が脆弱だという問題が厳しく指摘された。稼動延長以後も遮断機や非常ディーゼル発電機の故障などにより、ささいなことでも止まり、部品の不正事件も絶えず、安全性が疑問視されてきた。
釜山地域の進歩系と保守系の市民社会団体が参加した古里1号機閉鎖釜山汎市民運動本部は2月10日、発足記者会見を行い、「寿命が尽きた古里原子力発電所1号機を直ちに閉鎖せよ」と要求した。釜山市も古里1号機の閉鎖運動に加わった。
「原発から半径30キロ以内」に釜山、蔚山、慶尚南道の住民が350万人も暮している。
複数の韓国メディアは2月26日、古里原発1号機について、与党セヌリ党の代表が韓国政府が閉鎖する方針を決めたことを示唆する発言をしたと報じた。
ただ閉鎖時期は不透明で、韓国政府は報道について反応していない。
韓国の原発一覧 (ハンウルは元の蔚珍、ハンピッは元の霊光)
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2013/5/31 韓国の原発10基が稼動中断、夏の電力不足憂慮
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