希少疾病治療薬メーカーの買収が続いている。
イスラエルのTeva Pharmaceutical
Industriesは3月30日、米国の
Auspex Pharmaceuticals, Inc. を総額32億ドルで買収する。
負債の肩代わり分を含めると総額は35億ドルとなる。
買収価格は最新の株価終値に42%のプレミアムを上乗せしたもの。
中枢神経系の障害治療薬で市場シェアを拡大する狙い。
米カリフォルニア州に本社を置くAuspexはまだ市販薬品はないが、ハンチントン病や遅発性ジスキネジア、トゥレット症候群に関連した不随意運動を治療する医薬品 SD-809 の開発を進めている。
昨年には、SD-809の第3相臨床試験でハンチントン病患者に対し有意な効果が認められ、本年半ばまでにFDAへ申請し、2016年には承認を得て米国内で発売できると見込んでいる。
このほか、特発性肺線維症治療用のSD-560を開発中。
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米国のHorizon
Pharma plcは3月30日、米国のHyperion
Therapeutics, Inc.を約11億ドルで買収することで合意した。
買収価格は、過去60日の平均株価に35%のプレミアムを上乗せしたものとなる。
Horizonは
買収により尿素サイクル異常症の2つの治療薬RAVICTI とBUPHENYLを取得する。
尿素サイクル異常症は尿素合成経路の代謝系に先天的な異常があり、高アンモニア血症の症状などで発症するもので、米国の患者数は約2100人。
この2つの治療薬の2014年の売上高はそれぞれ3080万ドルと1億1360万ドルであった。
Horizon PharmaはUnmet Medical Needs に向けての医薬品の開発、製造、販売を行うスペシャルティ・バイオ医薬企業で、 関節炎、炎症、奇病に使用される医薬品5品目を販売しており、今回の買収で7品目に増える。
同社は本年2月にアイルランドのダブリンにGlobal Corporate Headquarters を開所した。
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