DuPontの株主総会が5月13日に開催され、取締役12名全員の留任が承認された。
昨年来、物言う株主(Activist)のNelson Peltz が率いる米Trian Fund Management が会社の分割を要求している。
既に発表されているPerformance Chemicals部門に加え、DuPontを2社に分割する。 GrowthCo (Agriculture, Nutrition and Health, Industrial Biosciences) CyclicalCo/CashCo (Performance Materials, Safety and Protection, Electronics and Communications)
しかし、DuPont が反対姿勢を崩さないので、要求の実現を目指すため、Peltz氏を含めて4人の取締役を選任するよう求め 、委任状争奪戦となった。
DuPontは4月6日、株主に対して同社の過去の実績、今後の方針などを説明する詳細資料を発表した。
資料では、DuPontのこれまでの方針、今後の方針が正しいこと、Trianの要求する会社分割がいかに問題であるかを説明、Trianが退任を求めている4人の現取締役が適任であるとし、逆にTrian が推薦している4人の取締役候補が経験などの点からDuPontの取締役には適していないとしている。
2015/4/10 DuPont、「物言う株主」と株主総会で対決
株主総会ではTrian Fund Management が取締役への選任を目指した候補4人はいずれも選ばれず、委任状争奪戦は経営陣の勝利で決着した。
カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)などの投資家が会社側についた。
アナリストによると、Ellen Kullman CEOが大手投資家と心を開いて対話したことが、鍵を握った。
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