コスモ石油、千葉と四日市で精製能力半減

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コスモ石油は5月14日、千葉における東燃ゼネラル石油との共同事業の検討状況を報告するとともに、新たに、四日市で昭和四日市石油との事業提携を発表した。

千葉では共同事業会社へ精製設備を一元化する際に、コスモの2系列のうちの1系列(100千バレル/日)を廃棄する。

四日市では両社は今後想定される石油需要減少および高度化法二次告示に対応するため、コスモ四日市の常圧蒸留装置1基を停止する。

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経産省は、2014年6月に産業競争力強化法第50条に基づき、石油精製業に関する市場構造調査を実施し、石油精製業は、①需要に見合った生産体制にする「設備最適化」や②総合エネルギー企業化も視野に入れた資本や地理の壁を越えた「事業再編」の早急な実施が必要であると結論付けた。

この結果を踏まえ、7月末にエネルギー供給構造高度化法の新たな判断基準を告示し、10月末を期限に、対象となる石油会社に対して、「設備最適化の措置」と「事業再編の方針」を含む目標達成計画の提出を求めた。

残油処理装置の装備率(残油処理装置の処理能力÷常圧蒸留装置の処理能力)の2016年度までの改善を求めている。

2014/3/31時点の装備率 改善率
   55%以上    9%以上
   45%以上55%未満    11%以上
   45%未満    13%以上
 
各社の2014/3/31の装備率
JX日鉱日石エネルギー 46.2% 鹿島石油、大阪国際石油精製を含む。
出光興産 51.5%  
コスモ石油 43.4%  
昭和シェル石油 59.4% 東亜石油、昭和四日市石油、西部石油を含む。
東燃ゼネラル石油 35.9% 極東石油を含む。
富士石油 48.3%  
太陽石油 24.6%  

2014/7/4 経済産業省、2年続きで石油精製能力削減を強制

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コスモ石油、三井石油、東燃ゼネラル石油の3社は2013年9月30日、コスモ石油千葉製油所と極東石油工業千葉製油所の効率化および最適化機会の追求に向けて、両製油所の共同事業に関する検討を開始することで合意したと発表した。

コスモ石油と東燃ゼネラルは2014年12月19日、下記内容の基本契約書を締結した。

 ・2015年1月に両社で共同事業会社「京葉精製共同事業合同会社」を設立する。
 ・両製油所を結ぶパイプライン敷設を正式合意。
 ・パイプライン完成に先行して両製油所の生産計画を一体的・総合的に立案し、生産効率の向上を目指す。
   また、常圧蒸留装置を含めた設備の最適化についても併せて検討する。
 ・パイプライン完成後、共同事業会社へ精製設備を一元化し、パイプラインを活用することで、年間100億円程度の収益改善を見込む。

2013/10/4 コスモ石油と極東石油工業、千葉製油所の共同事業検討

両社は2015年1月に京葉精製共同事業合同会社を設立し、製油所間のパイプライン建設に着手すると共に、両製油所の常圧蒸留装置を含めた設備の最適化および効率化を検討してきた。

その結果、コスモ千葉の第1常圧蒸留装置を廃棄することが最も合理的であるとの結論に至った。

なお、東燃ゼネラルは2015年3月31日、川崎の公称能力を日量1万バレル削減すると発表した。

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四日市では、コスモ石油と昭和シェル石油は、コスモ石油の四日市製油所(132,000バレル/日)と昭和四日市石油四日市製油所(255,000バレル/日)の事業提携を2017年3月末から開始し、設備の最適化を通じて両社の競争力強化を図ることで合意した。

(1) 両社は、今後想定される石油需要減少および高度化法二次告示に対応するため、四日市地域における原油処理能力の削減を実施する。

(2)上記の両社原油処理能力の削減は、コスモ四日市の常圧蒸留装置1基を停止することにより実施する。
     昭和シェル石油は、自社の高度化法二次告示対応に相当する石油製品・半製品を昭和四日市石油からコスモ石油に供給する。

(3)両製油所の2次装置を有効活用することにより、高付加価値製品の生産による両社の競争力強化および持続的な安定供給の確保を実現する。

(4)製品タンクなどのオフサイト設備についても、広く連携の可能性を検討する。

各社の製油所とトッパー処理能力は下記の通り。(千bbl/d)

 

トッパー処理能力

 
 当初 高度化法 現状
東燃ゼネラル石油

 

川崎 335 268 258 2015/3/31 10 削減
156 156 156  
和歌山 170 132 132  
合計 661 556 546  
極東石油工業 千葉 175 152 152  
東燃グループ合計   836 708 698  
 
コスモ石油 千葉 240 240 220

No.1 100 →今回廃棄

No.2 120

四日市 175 112 132

No.5   63

 →いずれか1基を停止

No.6   69

80 100 100

 

坂出 140 0 0   
コスモ石油合計 635 452 452  
 
昭和四日市石油 四日市 205 255 255

 コスモ石油に石油製品・半製品を供給

西部石油 山口 120 120 120  
東亜石油 京浜

70

70 70  
昭和シェル 扇町 120 0 0  
昭和シェル合計 515 445 445  


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出光興産は2015年3月30日、高度化法二次告示に則り、4月1日から千葉製油所の常圧蒸留装置の処理能力を200千バレル/日とすると発表した。20千バレル/日削減する。
対応完了には、さらに35千バレル/日削減する必要がある。


社名 当初高度化法今回
出光興産 北海道 140 160 160
千葉 220 220 200
愛知 160 175 175
徳山 120 0 
合計 640 555 535


 

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