パナソニック ヘルスケアHD は6月10日、Bayerの子会社Bayer HealthCare傘下のBayer Diabetes Care事業(血糖測定器事業) の株式および資産譲渡契約を締結したと発表した。
Bayerが実施した事業売却の入札に応札していたもので、1,022百万ユーロ(約1,380億円)で買収する。
Bayer Diabetes Careは世界中で糖尿病患者および医療従事者向けに血糖値測定システムを提供する企業で 、現在では125カ国以上で事業を行っており、2014年の売上高は909百万ユーロ。
パナソニック ヘルスケアは、顧客のニーズに応え、世界中の糖尿病患者向けに高品質かつ生活の質の向上を目指す製品提供の取組みを強化していくことで、糖尿病ケア分野におけるグローバルトップクラスの企業を目指す。
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パナソニック は2013年9月、パナソニック ヘルスケアの全株式をKKRの関連投資ファンドが実質的に全株を保有するパナソニック ヘルスケア HDに1650億円で譲渡する契約を締結することを決めたと発表した。
パナソニックはパナソニック ヘルスケア HDの20%を引き受ける。
2014年3月31日に手続き完了した。
2013/9/11 パナソニック のヘルスケア事業売却、米KKR に優先交渉権
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パナソニック ヘルスケアの診断薬事業部は、糖尿病患者向け血糖値測定器・センサーの開発製造を手掛けており 、同社の売上高の3~4割を占めるが、全量をOEM(相手先ブランドによる生産)供給してきた。
Bayer Diabetes Careは、20年来、同社の製品を販売してきたパートナーで、ContourTM NextおよびContourTMシリーズについては独占販売を行っており、パナソニック ヘルスケアの売上の7割強を占める。
WHOによると、世界中に糖尿病患者は3億5千万人近く存在し、1985年より3千万人増加したと推定されている。今後、特に中低所得国において、さらに増加するとみられている。
しかし、パナソニック ヘルスケアの場合、製販が分離していたため、新興国戦略でも調整に手間取ることが多く、意思決定の遅さが課題だったとされる。
今回、世界に広がるBayerの販路を手に入れ、製販一貫体制を築く。柔軟な価格設定などで新興国需要をつかみ、世界トップを狙う。
Bayerの世界シェアは15%程度とみられ、Roche(シェア30%程度)、米Johnson &Johnson(同25%程度)に次ぐ3位グループに位置する。
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パナソニックヘルスケアの歴史は以下の通り。
当初はエレクトロニクスが中心であったが、2007年4月の改組でヘルスケアが中心となった。
1969/11 | 松下寿電子工業として発足 | |||||||||||
松下グループ内で「四国の天皇」とも呼ばれた稲井隆義(赤外線電気コタツの考案者)が四国で創業 | ||||||||||||
2002/10 | 株式交換により松下電器産業の完全子会社に | |||||||||||
2005/4 | パナソニック四国エレクトロニクスに改称 | |||||||||||
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2007/4 | 松下電器改組 | |||||||||||
・松下電器の社内分社である「ヘルスケア社」をパナソニック四国に統合 ・PC用光学ドライブ事業をパナソニック コミュニケーションズ(現:パナソニック システムネットワークス)に譲渡 |
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2010/4 | ヘルスケア事業のさらなる拡大に向け、ヘルスケア事業としての事業領域別体制に再編 | |||||||||||
・「デバイスプロダクツBU」「流軸モータBU」を統合し、「医療デバイスBU」 ・「補聴器 BU」を新設 ・「ビジュアルプロダクツBU」に、医療システム事業を加え、「医療機器・システムBU」 |
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2010/10 | パナソニックヘルスケアに改称 | |||||||||||
2012/1 | パナソニック改組 | |||||||||||
・パナソニックに新たな社内分社としてヘルスケア社を設立 ・三洋電機のバイオメディカ事業とメディコム事業はパナソニック ヘルスケアに統合 ・パナソニック電工四日市のFCメディカル事業をパナソニック ヘルスケアの医療機器・システムBUに統合 ・パナソニック ヘルスケアの医療デバイスBUを医療機器・システムBUに統合 |
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* 補聴器と超音波診断は今後売却 | ||||||||||||
2014/1 | 超音波診断機器関連事業をコニカミノルタに譲渡 | |||||||||||
2014/3 | 補聴器事業をパナソニック システムネットワークスに事業移管 | |||||||||||
2014/4 | 新体制 (KKR 80%、パナソニック 20%) | |||||||||||
現状 |
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