米商務省、中国製タイヤの反ダンピング及び反補助金調査でクロの最終裁定

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米商務省は6月12日、中国から輸入される乗用車・小型トラック用タイヤにダンピングおよび補助金問題が存在するという最終裁定の結果を発表した。

「中国が米国に輸出している乗用車・小型トラック用タイヤにはダンピングおよび補助金問題が存在する。ダンピング率は14.35%~87.99%で、補助金率は20.73%~100.77%。米国が発展途上国に求める補助金率2%以下の基準、先進国に求める補助金1%以下の基準を超えている」と指摘した。

2014年6月3日にAFL-CIO-CLC (PA)が調査の申請を行い、商務省が同年7月に調査を開始、同年7月22日にはITCが被害の仮決定を行った。

米国では、商務省がダンピングの有無、ITCが被害の有無を審査する。

商務省は2015年1月20日、ダンピングと補助金問題が存在するとの仮決定を行った。

今後、7月26日にITCが最終決定をする予定で、被害ありとの決定であれば、8月3日に最終決定が行われる。

付記 ITCは7月14日、米国の産業に実質的な 被害を与えたと認定した。
    副委員長と2人の委員が「被害あり」、委員長と2人の委員が「被害なし」で3:3となり、規則により「被害あり」認定となった。
        (仮決定時には全員が「被害あり」としていた)


中国からのタイヤの輸入は、2012年が3,148万本、12億6592万ドルであったが、2014年の5,801万本、22億6,456万ドルに増えている。


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今回の商務部の決定は下記の通り。

会社名 反ダンピング 反補助金
マージン 徴収税率 補助金レート 徴収税率
Giti Tire (Fujian) 29.97% 14.54% 37.20% 36.79%
他のGiti Tire グループ 30.87% 30.61%
Sailun Group 14.35% 0.00%
Cooper Tire(下記を除く) 25.30% 10.58%
Cooper Kunshan Tire 20.73% 20.73%
Shandong Yongsheng Rubber 87.99% 76.46% 100.77% 100.37%
その他調査対象会社 25.30% 8.18% 30.87% 30.61%
その他 87.99% 76.46%


徴収税率(Cash deposit rates) は輸出補助金の額や補助金利益の移転(pass-through)により調整した。

反ダンピング対象会社(マージン 25.30%) には、米国のCooper Tireのほか、米国のGoodyear、日本のBridgestone、Toyo Tire、韓国のHankook Tire、Kumho Tireなども含まれている。

Shandong Yongsheng Rubberは資料提出要請に応じなかったため、Adverse Facts Available条項により高率の課税となった。反ダンピングの「その他」企業も同様。

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中国商務部の担当者は6月15日、「今回の米国の措置は、WTOの規定に反するものであり、中国側は深い懸念を抱いている」と し、以下の通り述べた。

今回の米商務省による中国製タイヤ製品に対する反ダンピング・反補助金調査では、調査過程で、多くの不公平かつ差別的な方法が採用された。

米国が調査を進める過程で、中国政府関連部門は幾度となく、米国側の不合理なやり方に対して談判を繰り返した。WTO紛争解決機関が米側のやり方がWTO 規則に違反しているとの判断を下したにも関わらず、米国はその誤りを改めようとせず、中国製タイヤ輸出企業の合法的利益に甚だしい損害を与えただけではなく、WHO多国間貿易協定に背き、多国間貿易の秩序を壊した。

中国政府は、米国側に対し、国際貿易ルールを厳格に守り、貿易救済措置を慎重に使用し、責任感ある態度と行動をとり、自らの誤りを正し、多国間貿易体制と米中経済貿易関係の大局を守るよう、促している。

 

 

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