米下院、TPA単独法案を可決

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米下院本会議は6月18日、大統領に通商一括交渉権を与えるTPA法案を賛成多数で可決した。

  共和党 民主党 合計
賛成 190 28 218
反対 50 158 208
棄権 6 2 8
合計 246 188 434


民主党からは6月12日にTPA法案に賛成した28名が今回も賛成した。

上院が可決した一体法案を単独法案に修正したため、成立には上院がTPA法案を再度、可決する必要があるが、TPA法案単独で可決されるかは予断を許さない。

今回除外した自由貿易拡大による失業者対策条項(TAA)については、別途、民主党が望んでいる他の法案(高速道路の整備を促進するための法律の期限延長など)と組み合わせるなどして上下両院で可決しやすくする案が浮上している。

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上院は5月22日にTPA法案を可決したが、これには、TPPなど自由貿易拡大による失業者対策条項(TAA)を含んでいた。

2015/5/25   米上院、貿易権限法案を可決 

下院は6月12日、関連法案を二つに分けて議決を行った。

①TPA法案:大統領に通商一括交渉権(TPA)を付与
②TAA法案(Trade Adjustment Assistance Bill ):
自由貿易拡大による失業者対策

採決の結果、①は可決されたが、②は否決され、①と②の両方の法案が同時に可決されることが必要十分条件であるため、これで法案は事実上否決された。

2015/6/13 米下院、TPA法案を可決するが、関連法案否決で成立せず   

米下院の野党・共和党指導部はTAAを再度採決し、可決する方針を決めたが、「TPA阻止」の姿勢を取る民主党を短期間で説得するのは困難と判断、TAA法案について、6月16日の再採決を先送りし、最長で7月末まで審議できるようにする方針を決めた。

しかし、与党・民主党が態度を硬化させたままでTAAの過半数を確保するメドが立たない状況であるため、急遽、TPA法案を単独で再採決することを決めた。
6月12日に可決された法案はTAA法案と対になっているため、一部修正し、再採決するもの。

上院が5月22日に可決した法案とは異なるため、上院で再度議決する。

5月22日の採決では民主党から14名が賛成し、可決に必要な60票を辛うじて2票上回り可決した。

  共和党 民主党 無所属 合計
賛成 48 14   62
反対 5 30 2 37
棄権 1     1
合計 54 44 2 100

賛成の前提には、自由貿易拡大による失業者対策(TAA)があったため、今回、TAA部分を除いた法案が可決されるかどうか、予断を許さない。



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