国際石油開発帝石のインドネシアの油田権益 大幅減

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国際石油開発帝石(INPEX)とフランスのTotal が50%ずつ権益を保有し、Total がオペレートしているインドネシアの東カリマンタン州のマハカム(Mahakam)沖鉱区は2017年末に鉱区の期限を迎える。

両社は2018年以降の契約期間の延長を目指し、インドネシア当局と協議を進めてきた。
2015年3月に来日したジョコウィドド大統領へ安倍首相から同鉱区の契約延長に関しての要請を行った。


しかし、インドネシアのエネルギー・鉱物資源省は6月19日、
国営石油会社プルタミナ(Pertamina)に権益の70%を与えると発表した。
このうち、10%分は東カリマンタンの地方企業に配分することとなっている。

残りの30%は、ほとんど50年にわたり鉱区を運営してきたことに対する感謝として、INPEXとTotalに与えるとしている。

2018年1月以降はPertaminaがTotalに代わり、鉱区のオペレーターとなる。

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国際石油開発帝石(INPEX)は1966年10月にインドネシア政府と生産分与契約を締結し、マハカム沖鉱区の100%権益を取得した。

しかし、1969年に同鉱区で第一坑井を試掘したが出油せず、1970年7月に権益の50%をCFP社(現TOTAL)に譲渡した。
その後、ブカパイ油田、ハンディル油田、タンボラ油ガス田、トゥヌガス田、ペチコガス田、シシ・ヌビガス田などが順次発見され、以降、生産を続けている。

両社は2007年3月、マハカム沖鉱区に隣接する南東マハカム鉱区の権益を取得した。
2012年10月末に生産開始した。

生産された原油とコンデンセートは、積み出し基地であるサンタンターミナル、およびスニパターミナルから日本の石油精製会社、電力会社などへ出荷し、天然ガスは主にボンタンLNGプラントでLNGにして日本をはじめとする需要家向けに出荷している。

なお、アタカユニットは、1970年4 月にINPEXとUnocal(現Chevron)が50%ずつの権益比率で双方の隣接鉱区の一部を統合して設定され、1972年から原油・天然ガスの生産を続けている。

現在の生産量は、
 原油・コンデンセート:日量 約7.1万バレル
 LPG:日量 約6千バレル
 天然ガス:日量 約14.9億立方フィート
となっている。

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インドネシアのKompas紙によると、Pertaminaの労働組合幹部はマハカム鉱区に関し、エネルギー開発の独立性を維持するため外資の参画を認めず、100%をプルタミナが握るべきだとジョコ大統領に伝えた。

鉱区のような大型の石油・ガス田を運営には、巨額のの資金と高度な技術が必要で、大きなリスクも伴うが、「今こそ政府はプルタミナの能力を信用すべきだ」と訴えている。

東カリマンタンの鉱業保護の活動家は「ジャワ島東部 BojonegoroのCepu鉱区の例をあげ、民間の参画を警戒すべきだとしている。

しかし、インドネシアの一小企業の行動と、
ほとんど50年にわたり鉱区を運営してきた両社を一緒にするのはおかしく、Pertaminaが運営を担当することからも、この決定は変わらないと思われる。

Cepu鉱区のバンユー・ウリップ油田は2014年に生産開始した。

同鉱区の権益所有は下記の通りとなっている。

エクソンモービル(オペレーター) 45%
プルタミナ   45%
地方企業 10%
 Surya Energy Raya               3.375%
 Asri Dharma Sejahtera            1.125%
    Sarana Patra Hulu Cepu                1.100%
    Blora Patragas Hulu                       2.200%
    Petrogas Jatim Utama Cendana    2.200%

このうち、Surya Energy Rayaが自社の負債の解消のため、アフリカその他での石油開発に注力している中国人の徐京華 (Sam Pa) の企業 China Sonangol International (安中國際石油) から2億ドルを借り、見返りに権益を同社に貸与したとされる。

  * Sonangol はアンゴラの国営石油会社の社名。Sam Pa はアンゴラにも進出している。


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国際石油開発帝石のインドネシアでの活動は下記の通り。

各プロジェクトの詳細は下記参照

http://www.inpex.co.jp/business/indonesia.html

 


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