天津大爆発のその後

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天津市は8月16日、死者数が112人になったと報じた。 更に95人が行方不明で、このうち85名が消防関係者とのこと。
病院で手当てを受けた人は720人以上に上っている。

既報 2015/8/14 天津で大規模爆発

爆発に巻き込まれた消防士は、最初に受けた通報では「コンテナから出火」という内容で、何が燃えているのか理解しておらず、「消火作業を始めて約20分後に突然、爆発が起きた」と証言している。現場に行った警官も何が燃えているのか知らされていなかったと明かしている。
水に触れると可燃性ガスのアセチレンが発生する恐れがある炭化カルシウムを保管しており、放水が爆発を誘った可能性がある。

付記

軍関係者、倉庫にあった金属ナトリウムに放水したことが爆発につながったとの見方を示した。
倉庫にはほかに、シアン化ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アンモニウムなど約40種類が保管されていた。

中国メディアは瑞海国際物流の董事長ら10人が拘束されたと報じた。ずさんな管理体制や贈収賄などについて調べている模様。

中国共産党中央規律検査委員会は8月18日、国家安全生産監督管理総局トップの楊棟梁局長(閣僚級)について、重大な規律違反と違法行為で調査していると発表した。
楊氏は、中央政府で天津市の爆発事故を統括する立場にあるほか、2012年まで天津市常務副市長を務めており、何らかの関係がある可能性もある。 

現場に多量のシアン化ナトリウムが確認されたため、8月15日に急遽、現場周辺 1km前後だった立ち入り禁止区域を周辺 3kmに拡大した。
一部中国メディアは保管されていたシアン化ナトリウムが700トンに上り、下水道から基準値を超えるシアン化合物が検出されたと伝えた。

港に通じる道路の通行止めが続くなど、復旧のめどがたっていない。



事故現場付近には、トヨタ自動車を中心に多くの日系自動車関連企業が進出している。
天津一汽豊田汽車や豊田通商、松下汽車電子開発やイオン永旺夢のモールなどは 3km 範囲にある。

 トヨタ自動車は夏期休業 (8月9日~16日)明けの生産を8月17日から始める予定になっていたが、避難勧告が出されたため、19日までの3日間を操業停止とすることを決めた。
イオンは営業できない状況になっており、今のところ再開のめどは立っていない。

爆発の影響で、現場近くでは数千台の輸入車などが破損した。

爆発前(Google Earth)

北側から   爆発で巨大な穴が出来ている。 自動車置き場の後方に高層マンション群。


税関業務も止まり、荷揚げが中断している。
天津港は大連や上海、香港などと並ぶ中国有数の輸出入の拠点で、港湾機能の停止が長引けば、中国の輸出不振に追い打ちをかける懸念もある。


爆発現場の南約800メートルにマンションが立ち並び、数千人が暮らしていたが、壊滅的な被害を受けた。

中国の法律は、周囲1キロの範囲に住宅などがある場所に危険化学物質の貯蔵施設を造ることを禁じているが、人民日報によると、近くのマンション群が完成した後の2013年に爆発が起きた貯蔵施設の建設許可が出ていた。

地元では貯蔵施設の管理会社の幹部が天津市の幹部の親類だったといったうわさも繰り返し流れている。

 

 

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