財務省が8月10日公表した2015年1~6月の経常収支は8兆1835億円と、東日本大震災後では最高となった。
経常黒字は2010年7~12月の9兆5692億円に次ぐ高い水準。2014年は 1~6月が4977億円の赤字、7~12月は3兆1435億円の黒字だった。
(単位:億円) | ||||||||||||||||||||||||||||||||
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貿易収支(決済ベース)は、原油の輸入額が減少したことや、海外景気の緩やかな回復等を背景に輸出が持ち直していること等から、▲4,220億円の赤字となり、前年同期比では5兆7,794億円の赤字幅縮小となった。
原油価格(石油連盟)
- ドルベース:57.75米ドル/バレル(前年同期比▲47.8%)
- 円ベース:43,558円/キロリットル(前年同期比▲39.1%)
サービス収支は 8,723億円の赤字で、前年同期比
6,201億円の赤字幅縮小となった。
サービス収支 うち 旅行 知的財産権 2014/上 -14,924 -657 7,970 2014/下 -15,877 216 9,003 2015/上 -8,723 5,273 13,362
「旅行収支」が黒字転化した(黒字額は過去最大)ほか、「知的財産権等使用料」が黒字幅を拡大した(黒字額は過去最大)こと等から、「サービス収支」は赤字幅を縮小した。旅行収支は日本を訪れた外国人が使ったお金から、日本人が海外で支払ったお金を差し引く。
上半期の訪日外国人旅行者数は 9,139,900人で、前年同期比 46.0%増の過去最高となった。
逆に、出国日本人数は7,622,800人で、前年同期比 4.9%減となった。
第一次所得収支は、「直接投資収益」及び「証券投資収益」が増加したこと等から、10兆5,114億円の黒字で、前年同期比
2兆1,766億円の黒字幅拡大となった。
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