中国山東省で工場爆発

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山東省淄博市桓台県果里鎮東付村の化学会社・山東潤興化工科技の工場で8月22日午後8時50分ごろ、大規模な爆発があり、火災が発生した。

 



9人が負傷して病院に搬送されたが、その後、工場従業員1人が死亡した。

山東潤興化工科技は、山東潤興投資集團の100%子会社で、
自社で技術開発したアジポニトリル(年産10万トンの3系列)とヘキサメチレンジイソシアネート(年産10万トン)のプラントを建設している。

アジポニトリルの第1期10万トンは昨年完成し、本年5月15日に竣工式を挙げた。

アジポニトリル→ヘキサメチレンジアミン(HAD)→ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)

ヘキサメチレンジアミンはナイロン6.6.の原料にもなる。

アジポニトリルが爆発の原因とみられる。アジポニトリルは加熱や燃焼により分解し、きわめて有毒なシアン化水素(青酸)を発生する。

工場から最も近い住宅は1キロ以内にあり窓ガラスが割れたほか、5キロ離れた場所でも揺れが感じられたという。消防車20台と消防隊員140人が現場に急行した。

空中に浮遊物が漂っているとの情報もあり、警察は現場に通じる道路を封鎖し、工場から半径1キロの範囲に住む人たちが避難している。


 
同じ山東潤興投資集團の子会社の山東省濱州市の山東海明化工では2015年3月18日に過酸化水素の爆発事故があり、4人が死亡、2人が負傷した。


山東潤興投資集團は化学、不動産、家具を扱う。

山東海明化工はアゾ染料のトップメーカーと自称している。青島潤興光電材料は、ポリウレタン、液晶材料、医薬中間体を扱っている。

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