Shell は8月7日、中国のJVの統一潤滑油(Tongyi Lubricants)の全持分75% を、JV相手の 霍氏集团(Huo's Group) と The Carlyle Groupに売却する契約に調印したと発表した。承認を得て、2015年末か2016年初めに完了する見込み。
Carlyleによると、Carlyle Group がこのマジョリティを取得する。
統一潤滑油は、エネルギー、倉庫・ロジスティック、金融を扱う霍氏集团(トップはHuo Zhenxiang:霍振祥)の事業であったが、Shellが2006年に75%を取得した。
北京、山西省咸陽市、江蘇省無錫市の3箇所に合計60万トン能力の潤滑油調合工場を有している。
Shell自身は天津と江蘇省乍浦の2箇所に潤滑油調合工場を持っていたが、統一潤滑油の取得後も、2009年には広東省珠海に、更に本年には天津工場に隣接して7番目(統一潤滑油3工場を含め)の工場を稼動させた。
統一潤滑油は Monarch ブランドで販売しているが、Shell自身は一般ガソリン車用にはShell Helix ブランド、ディーゼル車用にはShell Rimula ブランドで販売している。
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2014年1月にBen van Beurden がShellの新しい
CEOに就任したが、原油価格の下落を受け、2015年末までに150億ドルの資産を売却する計画を明らかにした。
これまでの投資拡大から、キャッシュフローの改善と増配による株主への還元に舵を切った。
下流部門については、最も競争力のある少数の資産に集中する戦略で、その他は売却する方向。
最近の昭和シェルの出光興産への売却はその一環である。
2015/8/3 出光興産と昭和シェル石油、経営統合で基本合意
2014年12月に、Shell が統一潤滑油の持分の売却を計画していることが明らかになった。
売却に関して China International Capital Corp.を雇用、350百万ドル~500百万ドルでの売却を期待しているとされた。(今回の売却額は明らかにされていない。)
この時点では、Blackstone Group LP
が霍氏集团と共同で買収するのではないかとされていた。
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