日本特殊陶業(NGK Spark Plug) は9月28日、需要家への損害賠償支払いで150億円の特別損失の計上を発表した。
同社は2014年8月19日、米国司法省との間で、自動車用スパークプラグおよび酸素センサの一部取引に関して、米国反トラスト法(独占禁止法)違反があったとして罰金52.1百万ドルを支払う等を内容とする司法取引に合意し た。
これに関して、2015年5月21日には同社の社員2名が司法省により起訴されている。
この違反行為に関連して、同社は自動車用スパークプラグおよび酸素センサを購入した複数の顧客との間で損害賠償に関する協議を行ってきたが、交渉の長期化が当社の事業に与える影響等を総合的に勘案した結果、本件を早期に解決することが 同社の総合的利益に適うと判断し、この度、和解金として一部の顧客に対し計約1億25百万USドル(約150億円)を支払うことを決定した。
契約に秘密保持条項があるとして、相手先や相手先別金額は明らかにしていない。
司法省の発表によると、同社の販売先は、DaimlerChrysler、ホンダ、トヨタなどとしている。
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同様の事案で、東洋ゴムが自動車用防振ゴムを購入したメーカーから、価格調整により損害を被ったとして損害賠償を求められ、和解金4,209百万円の支払で合意 している。
米司法省は2013年11月26日、東洋ゴムが自動車用防振ゴムとドライブシャフト部品及び等速ジョイントブーツの価格カルテルで有罪を認め、罰金120百万ドルの支払いに同意したと発表した。本件では幹部の1名が1年と1日の禁固と2万ドルの罰金となり、他の2名が起訴されている。
2015/9/23 カヤバ工業、米国自動車部品カルテルで罰金、東洋ゴムは需要家と和解
今後、カルテルが摘発され、政府に罰金を払った場合に、需要家からも訴えられ、和解金を払うこととなる可能性が増える可能性がある。
東洋ゴムの場合は、支払相手が日本の自動車メーカーであることは、ほぼ間違いない。
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