三井物産、ブラジルのガス配給事業取得

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三井物産は10月23日、ブラジル国内19州の地域ガス配給事業会社を保有する Petrobras Gás S.A.(Gaspetro)の一部株式を取得するため、ブラジル国営石油会社Petróleo Brasileiro S.A.(Petrobras)と株式売買契約を締結した。

買収額は約19億レアル(670億円)で、Gaspetroの株式の49%を取得する。(残り51%はPetrobrasが引き続き保有する)

ブラジルにおけるガス配給事業は、州政府から供与されたコンセッションに基づく地域独占事業であり、ガス事業会社は州政府と締結したコンセッション契約に基づき、州内・管轄域内でガスパイプライン網などのガス配給インフラ整備に取り組むと共に、Petrobrasから購入したガスを州内の発電所、一般産業・商業・民生需要家向けや天然ガス自動車用の燃料等として配給している。

今回取得するGaspetroは、ブラジル中部、北東部、南部等の各地域にバランスよく展開されたポートフォリオを構成しており、いずれも今後の経済発展とガス需要の増加が見込まれている地域。

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三井物産は、2006年にブラジル7州のガス事業会社に出資参画するGas Participacoes Ltda (Gaspart) をGlobal Petroleum & Gas から250百万米ドルで買収し、Gaspart をMitsui Gas e Energia do Brasil Ltda(三井ガス)と改称した。
7州のガス事業会社には、三井ガスが24.5%、Gaspetroが24.5%、各州政府が残り51%を出資する。

更に2014年12月にブラジル北東部セアラ州の地域ガス配給事業会社であるCompanhia de Gas do Ceara S.A.(Cegas)の株式(普通株24.5%、優先株50%、経済損益比率41.5%)をTaquari Participacoes S/A から買収した。
普通株の残りは、Gaspetroが24.5%、州政府が51% を保有し、優先株についてはGaspetroが50%保有する。

Cegas社株式を取得することにより、三井ガスが出資参画するガス事業会社の取扱配給総量は日量1,469万m3となり、ブラジル国内のガス配給取扱量の22%を担 うこととなったが、今般のGaspetro株式の取得により、出資参画するガス事業会社は19州へと拡大し、それらガス事業会社の取扱ガス配給総量は倍増の日量約30百万m3となる。

今回のGaspetroへの出資で、三井ガスの事業は下記の通りとなる。

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