三菱商事と千代田化工、ポルトガルの浮体式洋上風力発電事業に参画

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三菱商事と千代田化工建設は11月17日、EDP Renewables、Engie、Repsol の3社とともに、Windplus 社を設立し、ポルトガルの浮体式洋上風力発電事業に出資参画すると発表した。
三菱商事と千代田化工はそれぞれ20%ずつ出資する。

EDP Renewables はポルトガル電力会社を主要株主とする再生可能エネルギーに特化した上場子会社で、世界有数の風力発電事業者。世界12カ国で事業を展開する。
Engie はフランスガス公社(GDF)とスエズの合併により誕生した世界第1位のIPP事業者で、電気・ガス事業、ガストレーディング、ガス輸送、発電事業等を展開する。
Repsol はスペインの石油・ガス会社で、原油・天然ガス・石油精製等の開発に従事する。

計画概要は下記の通り。

投資先事業会社 Windplus
事業名称 WindFloat Atlantic Project
事業概要 Viana do Castelo市の沖合20kmの大西洋上に3~4基 合計25MWの浮体式洋上風力発電設備を設置。
発電容量 25MW
設置予定地 Viana do Castelo市の沖合20km

総事業費 約160億円
商業運転開始 2018年を予定
採用技術 浮体技術 "WindFloat"は、米国の洋上風力エネルギー市場への技術・サービスプロバイダーのPrinciple Power Inc が開発した半潜水型(semi-submersible)浮体式基礎構造による技術。

既にVestas製タービンV80(発電容量2MW)を搭載した実証機(WindFloat 1)がPóvoa de Varzim市の沖合で稼動する。
(運用開始から4年間で16GWhを発電し安定的に稼動)

浅瀬が多い欧州洋上風力発電は海底に設備を固定する「着床式」が主流だが、深海でも利用できる浮体式の商業運転はStatoilの英国の北海での風力発電(2.3MW) に次ぐ2件目。
(日本では、長崎県五島市の椛島沖と福島県楢葉町沖にある。)



WindFloat 3 では30基 150MWを目指している。


三菱商事は、現在オランダにおける着床式洋上風力発電事業や、イギリス・ドイツでの海底送電事業を手掛けている。

三菱商事は2013年1月、オランダ公営の総合エネルギー事業会社であるEneco と欧州の洋上風力発電事業分野で戦略的提携を行うこととし、Enecoがオランダ沖合に建設予定の Luchterduinen 洋上風力発電所の持分の50%を取得し、建設・運転を、両社共同で行うことに合意した。

今後も引き続き、欧州で再生可能エネルギーを含めた発電事業を積極的に拡大し、現在グローバルベースで保有する発電資産約500万kWを2020年までに750万kWへ拡大することを目指す。

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