エーザイ、中国のジェネリック医薬品企業を買収

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エーザイは11月27日、中国統括会社の「衛材(中国)投資有限公司が、中国のジェネリック医薬品会社「遼寧天医生物製薬」の全株式を、株主の「遼寧龍源教育産業投資管理集団」の董事長兼総裁などから取得する契約を締結したと発表した。

買収額は500百万元(約96億円)で、移管条件が整い次第発効する。

本契約の発効後、「遼寧天医生物製薬」の社名を「衛材(遼寧)製薬」に変更し、「衛材(中国)投資有限公司」の100%子会社とする。

天医は医薬品や医薬品原薬の製造・販売を行う中国のジェネリック医薬品会社で、消炎・鎮痛、認知症、胃炎、整腸、糖尿病、慢性動脈閉塞症などの治療剤や漢方薬、および免疫調整剤など幅広い疾患領域に約90品目の製造承認を有している。
また、錠剤、カプセル、顆粒剤、液剤や凍結乾燥注射剤といった様々な剤型に対応可能な中国GMPに適合する最新の生産ラインと技術を保有している。

所在場所の本渓国家高新技術産業開発区は、瀋陽薬科大学を含む6つの薬学系大学と、約100社の製薬企業からなる製薬クラスターとして知られる。

本買収により、エーザイは中国において、現在展開している新薬を中心とした事業に加えて、ジェネリック医薬品事業に参入する。

高品質なジェネリック医薬品を安定的に供給することにより、中国におけるより広範な医療ニーズの充足が可能となる。

また、蘇州/上海に次ぐビジネス拠点として本渓市に進出することにより、薬都のアカデミアとの連携も強化し、更なる成長機会を模索する。

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中国の医薬品市場は、米国に次ぐ世界2位の市場規模を有し、2014年の市場規模は1,093億ドル、前年比+12%となっている。

中国医薬品市場では、金額ベースでその約8割をジェネリック医薬品が占めている。
政府はジェネリック医薬品の品質向上をめざしており、ブランド品と同等の高品質なジェネリック医薬品の安定供給が強く求められている。
今後、医療制度改革の進展に伴い、高質な医療へのニーズは、大都市のみならず内陸部や地方の中小都市にも拡大していくことが予測される。

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エーザイの中国ビジネスは、25年にわたる歴史を有している。

1991年に東北製薬集団との合弁会社「瀋陽衛材製薬有限公司」を設立した。

下記の蘇州工場の本格稼働で「瀋陽衛材製薬」の業務終了した。

1996年には製造、販売機能を持つ100%子会社の「衛材(蘇州)製薬」(現 「衛材(中国)薬業」を江蘇省蘇州市シンガポール− 蘇州工業園区に設立した。

2013年11月には注射剤生産施設が完成した。

さらに、2010年には導入品の直接輸入などのため「衛材(蘇州)貿易有限公司」を設立した。

2014年12月には、上記2社を傘下におさめる中国統括会社として、「衛材(中国)投資有限公司」を新たに設立、これにより、中国国内における迅速な意思決定を可能とする、自律的なマネジメント体制を確立した。

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