中国広東省深圳市光明新区の柳溪工業団地で12月20日11時40分、建物33棟を巻き込む大規模な地滑りが発生した。
朝日新聞によると、土砂を流出させた残土受け入れ場の工事にあたって実施された環境影響評価(アセスメント)の報告書(2015年1月)が、地滑り発生の危険性を指摘していたことが分かった。
工事は、残土などを高さ155メートル、容積800万立方メートルまで受け入れられるようにするもの。
Google Map でビューを傾斜させると下のとおりで、工業団地の上にそびえている。
残土は地下鉄の工事現場から運び込まれていた。
深圳市は現在5本の地下鉄網を、5年後の2020年に11本まで拡大する計画で、市内各地で工事を急いでいる。
報告書は、工事で地形が変わり、土砂や水の流出が激しくなることから、有効な措置がとられなければ、地滑りの危険性があると指摘している。
特に土砂の流出を防ぐ堰が崩れた場合は、ふもとの工業団地の安全にも影響を及ぼすとして、夜間も含めたパトロールや危険を知らせる警報の整備、観測施設の設置などを求めていた。
ただし、結論としては「残土受け入れ場そのものが環境改善に役立つ。適切な措置をとれば、工事を進めてもよい」と評価しており、区政府も3月に許可していた。
2015年9月 |
事故後 |
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