中国化工集団、射出成型機械製造の独KraussMaffei を買収

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中国化工集団(ChemChina) は1月11日、ドイツの射出成型機械メーカーのKraussMaffei をカナダのOnex Corp.から925百万ユーロで買収すると発表した。
ChemChinaは同社を、國信國際投資公司及びHenry Cai (蔡洪平)のAGIC Capital(漢德資本集團)と共同で買収する。

KraussMaffei は2014年の売上高が11億ユーロの射出成形機のメーカーで、従業員は世界で4500人、うちドイツが2800人となっている。

KraussMaffeiはドイツの重機械メーカーであった旧KraussMaffei の射出成形機部門である。

1838年にJA Maffei が設立され、1866年にKraussが設立された。
1908年にはMaffeiは当時世界最高速の蒸気機関車を生産している。
1931年に両社が合併してKraussMaffei となり、軍事製品(トラック、戦車など)を生産した。

1957年に世界初の全自動大型射出成形機を開発した。

1986年に射出成形機部門が分離独立し、その後同業他社と合併し、​​Mannesmann Plastics Machinery GmbH となった。
 
1999年に、機関車部門がSiemensに買収され、軍事製品部門はWegmannに売却され、Krauss-Maffei Wegmannとなった。

射出成形機メーカーの​​Mannesmann Plastics Machinery は2006年に米国のMadison Capital Partners に買収され、2007年末に旧称のKraussMaffei AGに改称した。
2006年に日本に
クラウスマッファイ社を設立している。

2012年9月にKraussMaffei はカナダのOnex に買収された。

今回、ChemChinaがこれを買収することとなったが、2011年に既に関心を示していた。

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ChemChinaはこの数年、世界各地で買収を進めており、イタリアのタイヤ大手 Pirelliも買収している。

2015/3/27 ChemChina、伊タイヤ大手ピレリを買収

同社は最近、スイスの農薬メーカーのSyngenta AG の買収交渉を行っている。

Syngentaは2015年5月8日、Monsantoから総額450億米ドル(うち45%を現金)で買収する提案を受けたが、取締役会は拒否することを決めたと発表した。
Monsantoは8月18日にSyngentaに新しい提案をしたが、Syntentaは拒否、Monsantoは8月26日に買収を諦めると発表した。

2015/5/12 Syngenta、Monsantoによる買収提案を拒否

2015年11月にChemChinaがSyngentaに417億スイスフランでの買収を提案し、拒否された。
しかし、12月に買収額を引き上げる新提案をした。現時点で70%を取得し、後日残りの30%を買い取る案とされる。


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