日東電工、米国に創薬専業新会社を設立 

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日東電工は1月25日、米国に創薬事業を専門とする新会社 Nitto BioPharma, Inc.を設立したと発表した。

同社は、Innovation for Customers をブランドスローガンに掲げ、Green(環境関連) ・Clean(新エネルギー) ・Fine(ライフサイエンス) の分野で事業ポートフォリオを拡大し、社会に価値提供していくことを目指している。

米国では、核酸医薬の分野では米国の100%子会社 日東電工テクニカルコーポレーションで核酸医薬合成の技術開発を行なっており、Nitto Denko Avecia Inc.で核酸医薬の製造受託事業を行っている。

同社では更に、日米欧で治験を進めている第1プログラムの肝硬変治療薬(ND-L02-s0201)をはじめとして、難治性疾患に対する治療薬開発等、創薬の事業化に取り組んでいる。

今後、肝硬変治療薬をはじめとする創薬事業は日東電工本体とNitto BioPharmaにて進めていく。

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日東電工は、1918年の創業以来、基幹技術である粘着技術や塗工技術などをベースに、エレクトロニクス業界や、自動車、住宅、インフラ、環境および医療関連などの領域で、グローバルに事業を展開してきた。

日東電工の事業領域は下記の通り。

自動車・他輸送機器
住宅・住宅設備
社会インフラ
素材
家電・電子機器
ディスプレイ
電子デバイス
医療
包装材料
消費財

このうち、医療分野では以下の製品を扱っている。

核酸医薬品の原薬合成
  極少量の研究初期から治験後期まで対応できる設備と体制を整備し世界のトップシェアを維持

粘着技術を応用した経皮吸収医薬品
  薬を皮膚から吸収させ、体内に導く経皮吸収治療システム

  その他、医療用粘着シート、 直貼り用粘着テープ(ニトフィット:医療用の貼る温熱シート)

衛生材料の開発製造
  肌を傷めない絆創膏からケガを予防するスポーツテープまで多様な製品を提供


日東電工は米国の100%子会社 日東電工テクニカルコーポレーションで核酸医薬合成の技術開発を行なっている。

核酸医薬は、DNAやRNAの機構成分である核酸からなる医薬品で、遺伝子の発現に直接作用することにより、これまで治療が難しかった病気の治療が可能になると期待されており、抗体医薬に次ぐ医薬品として注目されている。

日東電工テクニカルコーポレーションは、より高い開発効率を目指した新研究施設の整備を進めており、2016年度前半にサンディエゴ市内北部のライフサイエンス事業集積地へ、移転を計画している。

日東電工は2011年2月、核酸医薬の分野において事業基盤の強化を目的に、米国マサチューセッツ州にあるAvecia Biotechnology Inc.を買収した。

Avecia は核酸医薬の製造受託分野でトップシェアを誇り、前臨床段階から商業的製造までのステージにおいて、cGMP 製造能力をベースに、分析方法開発、プロセスバリデーション、安定性試験、品質管理及び薬事面サポートと幅広いサービスを提供している。

2012年にAvecia Biotechnologyを現在のNitto Denko Avecia Inc.に改称した。

更に2012年11月には、核酸医薬分野の更なる事業拡大を図るため、Girindus America Inc. と資産買収契約を締結した。

Girindus は、核酸医薬の受託製造において主要な製薬会社、バイオテック会社へのサービス提供の経験を有する。またRI標識能力及び有機合成能力を有する。

Girindus の資産を買収することにより、今後の成長が期待される核酸医薬品業界において以下のようなシナジー効果を期待する。

1)グローバルでの顧客対応能力の向上による、顧客との関係強化
2)パイプラインの拡充及び製造能力増大
3)第2製造拠点確保による供給セキュリティーの向上
4)RI標識能力及び有機合成能力の獲得によるサービスの拡大

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